<みやざきフェニックス・リーグ:楽天−ソフトバンク>◇8日◇日向
ポストシーズン頼んだぞ! ソフトバンク山川穂高内野手(33)が8日、みやざきフェニックス・リーグに合流し、楽天戦(日向)に「3番DH」でスタメン出場。初回無死一塁の第1打席で大飛球の左飛を放ち、あとひと伸びで本塁打という放物線を描いた。5回2死二塁では右前タイムリーをマーク。15日のCSファイナルステージでは近藤健介外野手(32)が出場を断念することが決定。主力の穴を埋めるべく、鷹の主砲が志願の宮崎調整で臨戦態勢を整える。
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快晴の宮崎の空に白球が舞う。山川はバットを手に持ったまま、打球の行方を目で追った。弾道は申し分なし。フェンスオーバーと思われたが、あとひと伸び足りなかった。結果は左飛。それでも、ベンチに戻る主砲の表情に確かな手応えがにじんだ。
「バットの先ですけど、1打席目みたいなアウトのなり方をしていれば、ホームランとかヒットになる内容も良くなってくる」
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初回無死一塁の第1打席だった。カウント3ボールからの4球目、楽天松井が投じた直球を強振。ファーストスイングでアーチストを象徴する滞空時間の長い放物線を描いた。「ああいう打球(左飛)が今シーズンは少なかった。ゴロになっちゃたりとか…」。今季は極度の不振で定位置だった4番から外れ、2軍落ちも経験。ともにチーム最多23本塁打、62打点も、ひっかけた内野ゴロの凡打が目立った。5回には2死二塁から流し打って右前適時打。打撃の状態は右肩上がりで、本来の姿を取り戻しつつある。
ポストシーズンへの期待が増す。打線の要でもある近藤がCSファイナルステージを左脇腹痛で出場を断念することになった。山川は「もちろん(近藤が)いたら最強ですけど。これだけ(選手)層が厚いのでみんなでカバーできれば」とチーム一丸を強調した。続けて「CSはCSの風が吹く。誰が打つかは分からないですけど、勝つときってそういう人が出てくる。僕になれば最高ですけど」。昨季は同ステージで打率5割、3本塁打、6打点。MVPを獲得する大暴れで日本シリーズ進出の立役者となった。
本気度が伝わる。主力のほとんどが福岡で調整も、2年連続でフェニックスリーグの参加を志願した。13日まで残り4試合に出場予定だ。「ちょっと疲れたぐらい、ちょっと体が重いぐらいで試合する方が僕はいい気がする」。連日30度近くに迫る南国の地で調整を進める。完全に仕上げた山川が短期決戦の鬼と化す。【佐藤究】
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