ファン90万人“かわいすぎる赤ちゃん実況動画”手がける元テレ東・原田修佑アナ。“癒し”を届けていた自分が、いま救われている理由

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2025年10月14日 09:10  女子SPA!

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自身も2児のパパとして、日々子育てにまい進する原田修佑さん
かわいい赤ちゃんの動画に、まるでニュース番組のような実況がついたYouTubeチャンネル「実況ベイビー」。SNSの総フォロワー数90万人の超人気コンテンツは、元テレビ東京アナウンサーの原田修佑さんが立ち上げた株式会社Nicoli(ニコリ)が運営しています。

実況の力で日常の赤ちゃんのしぐさや行動が「事件」や「ニュース」さながらに描かれることで、育児の大変なシーンであっても思わずくすりと笑えます。そしてこれらの動画は、毎日の子育てにがんばる保護者に、ほっとした瞬間や気づきを与えてくれるのです。

ご自身も2児のパパとして日々子育てにまい進する原田さん。リアルな育児の大変さや、今後の活動についてお話を聞きました。

◆第3次ベビーブームにつながったら最高

──原田さんは「実況ベイビー」というコンテンツの他にも、たくさんの親子向けコンテンツを制作されています。どのような思いがあるのでしょうか。

原田修佑さん(以下、原田):子育てに対する社会全体の捉え方がもっとポジティブになればいいなと思っています。実況ベイビーは、子育て中の方はもちろんですが、最近は、高校生や大学生の方からもコメントをいただくようになりました。特に女性の方のフォロワーが多くて、「今まで、子どもに興味があまりなかったけど、かわいい赤ちゃんを見ていたら子どもが欲しくなった」というコメントをいただくこともあります。

若い世代が結婚や出産に後ろ向きだと言われる中、実況ベイビーを通して子育ての楽しさや赤ちゃんのかわいさが広がり、第3次ベビーブームにつながったら最高だと本気で思っています。

──子育てのハードルは年々高くなっている気がするので、とても心強い言葉です。

原田:「子育てはお金がかかる」「自分を犠牲にしなければならない」といったイメージばかりが語られることが多いですよね。でも、子育てはネガティブなことだけじゃなくて、それ以上の楽しさや幸せなことが待っているんだよっていうのを、実況ベイビーを含めたコンテンツを通じて広げていきたいです。

◆子育てに正解はない、もっと肩の力を抜いていい

──SNSにはキラキラした子育てや、子育てはこうあるべきという内容が多く、時にはプレッシャーに感じることもあります。

原田:子育てに正解・不正解を求めてしまったり、他人と比較をすると苦しくなりますよね。僕自身、前職のアナウンサーの仕事や実況ベイビーを通じて、エンタメが持つ力を体感しました。エンタメには“正解”がなく、価値観を定義しないものだからこそ、人々を穏やかな気持ちにできるものだと思います。

実況ベイビーを含めたNicoliのコンテンツをつくるときも、「子育てに正解はないから、もっと肩の力を抜いていいんだよ」という思いを大切にしています。正解・不正解にとらわれず、子育てを少しラフに、そして楽しくエンタメ化していく──そんな空気を広げていきたいと思っています。

◆実況ベイビーに登場したら「驚きのコメント」が

──原田さんも現在、4歳と0歳の2児のパパですよね。先日、第二子誕生で実況ベイビーに原田さんご本人が登場された際は「美しすぎる」「こんなにお若い方とは」と驚きのコメントが多数集まっていました。

原田:ありがたいコメントです……。僕は声だけ聴くと、年上のアナウンサーだと思われるようで(笑)。先日、次女が生まれて2児の父親になりました。

──アナウンサーの原田さんのファンだけでなく、純粋な実況ベイビーのファンの多さを感じました。お子さんを育てる中で大変なことはありますか?

原田:毎日大変です。今日も、僕が言ったことを全然聞いてくれなかったですし(笑)。特定のこれが大変っていうよりも、年相応の大変さがあるなという感じです。わが家は次女が生まれてまだ1か月なのですが、次女が生まれたことで長女が少し赤ちゃん返りをしています。長女自身がその感情と戦っていて、いつもと少し様子が違ったりして。子どもが2人になって、2人の子どもとどうバランスをとって向き合えばいいのか、今まさに試行錯誤しています。

◆自分自身も、実況ベイビーに助けられている

──原田さんも悩まれることがあるんですね。

原田:僕は育児コンテンツを運営してはいますが、子育てのプロではなく一般的な一人の父親なので。でも実況ベイビーで、例えば赤ちゃん返りをした子もたくさん見てきていますし多くのお子さんの成長を見てきているんですよね。なので、大変さにぶつかりつつも「まあ、そういう時期だよね」と深刻にならずに捉えられています。育児は全部が初めてのことなんですけど、毎日赤ちゃんたちの動画を見ているおかげで、初めてのことじゃない感覚もあるんです。僕自身、実況ベイビーに助けられていますね。

──なるほど。

原田:誰もが親としてはゼロからのスタートで、それでも子どもはちゃんと成長していくもの。だから「なんとかなるさ」という気持ちで子育てに向き合っています。とはいえ、大変な時はもちろん余裕がなかったりしますが(笑)。

◆子育てを“エンタメ化”して盛り上げたい

──今後の展望について教えてください。

原田:これからは国内そして海外にも、親子が一緒に楽しめるさまざまなコンテンツを広げていきたいと思っています。親御さんが子育てをもっと楽しいと思えるようなコンテンツはもちろん、安心してお子さんに見せられる動画も作っていきたい。さらに、さまざまな企業と力を合わせて子育てを盛り上げるエンタメを発信し続け、世の中の子育てに対する見方を変えていけたらと考えています。子育てそのものを“エンタメ化”する──それが僕の目標です。

──今後の実況ベイビーも楽しみです。

原田:何気ないお子さんの日常に実況をつけているシンプルなコンテンツですが、少しでもくすっと笑ってもらえて、皆さんの人生が好転したら嬉しいです。疲れたときや、心が折れそうなとき、実況ベイビーを見て、日々をラフに過ごすきっかけになってもらえたら幸いです。

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「誰も傷つけない」という信念のもと、親子の楽しい時間を増やしたいとコンテンツを制作する原田さん。それは、子育てに奮闘する親たちを励ますだけでなく、子どもが未来に希望を持つきっかけにもなります。

【原田修佑】
1993年生まれ、愛知県豊橋市出身。二児の父。元テレビ東京アナウンサーとして『WBS(ワールドビジネスサテライト)』やスポーツ実況を担当。現在は株式会社Nicoliの代表として、YouTubeチャンネル「実況ベイビー」をはじめ、親子が安心して楽しめるエンタメコンテンツを企画・制作している。

<取材・文/大夏えい>

【大夏えい】
ライター、編集者。大手教育会社に入社後、子ども向け教材・雑誌の編集に携わる。独立後は子ども向け雑誌から大人向けコンテンツまで、幅広く制作。

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