クリエイター支援型のコミッションプラットフォーム「Skeb」は公式Xにて、近頃海外ユーザーを名乗るアカウントから「決済手段が使えないので3000ドルを前払いする」といったメッセージが送られてくるスパム詐欺を確認したとして公表しました。
詐欺誘導の一環として、Paypalなどの決済に誘導され、後日チャージバック(支払い取消)が発生し、作品代金が無効となるケースに巻き込まれる恐れがあると警告しています。
今回Skebが紹介した手口は、
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1.海外ユーザーを装って「Skebの決済手段が使えない」と連絡
2.「3000ドルを先に支払うからアートを描いてほしい」と提案
3.Paypalなど外部決済へ誘導
という流れが典型的なパターンであるとのこと。Skeb側は、これらのメッセージが定型文的で類似性が高いこと、送信元アカウントの利用履歴が浅いことなどを根拠に詐欺の可能性を指摘しています。
加えて、Skeb自体では多数の決済手段を提供しており、実際に30%以上が海外からの利用となっていることから、「決済手段が使えない」という主張自体が不自然であるとも述べています。
あわせてSkebは、以下のような注意点をクリエイターに向けて示しています。
・Paypalへ誘導された場合は特に注意。支払い後、後日チャージバック(払い戻し請求)される可能性がある
・「Skebが使えない」と言われた場合、どの決済手段を使おうとしているのかを質問するなど内容を確認(Skebでは現在、クレジットカード利用に制限はない)
・直接取引は極力避け、相手が提案する任意の外部サイトやサービスを使わない
・打診があった場合、チャージバックが発生しづらい国際送金サービス(たとえばWISEなど)を検討
・Skeb以外にも、海外から利用可能な仲介サービス(VGen、pixivリクエストなど)を活用すること
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このような対策を通じて、クリエイター側が詐欺被害に巻き込まれないよう呼びかけています。
Skebをはじめとするクリエイター支援型プラットフォームは、国や通貨の異なるユーザー間でのやりとりを容易にすることが魅力ですが、同時に詐欺リスクも伴います。海外ユーザーとのやりとりを増やすほど、こうした類の「先払い→チャージバック」詐欺のターゲットになりやすくなります。
今回の警告はSkebでの取引に限らず、クリエイターが発送前・納品前に代金を受け取る方式を取る場面では特に注意を要するという、オンライン取引全体に通じる教訓でもあります。実際、Paypalをはじめとした決済サービスはチャージバック対応機能を持っており、支払いの取消し請求が行われた場合、代金が差し戻されてしまうリスクがあります。
そしてこれは単なる注意喚起にとどまらず、プラットフォーム運営者としての責任意識を示すものでもあるでしょう。クリエイターが安全に作品を提供できる環境を守るため、プラットフォーム側にも詐欺検知・通報支援機能の強化や、利用ガイドラインのさらなる整備などが引き続き求められそうです。
<参考・引用>
Skeb (スケブ)(@skeb_jp)
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(山口弘剛)
Publisher By おたくま経済新聞 | Edited By 山口 弘剛 | 記事元URL https://otakuma.net/archives/2025101404.html
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