画像提供:マイナビニュースセイコーウオッチは、腕時計の新たなデザイン領域を追求するという「パワーデザインプロジェクト」から、初の市販モデルとなる「ファーストコレクション」を発表した。
1984年のブレスレットウオッチ「セイコー ティセ」から着想を得たという小径モデルは、カラー違いの3モデルを展開。各色とも世界限定500本、価格は50,600円〜56,100円、発売日は2025年12月5日を予定している。
○パワーデザインプロジェクトの理念と復活
パワーデザインプロジェクトは、セイコーのデザイナー自身が腕時計の未来を構想する社内デザイン活動として2001年に発足した。2009年までに多くのコンセプトモデルを発表して一時活動を休止していたが、2022年に13年ぶりに復活。展示や実験的なデザイン提案を通じて「腕時計のこれから」を探る活動を続けてきた。
今回のファーストコレクションは、その成果を具現化した初の市販モデルだ。過去のコンセプトの中から1984年の「セイコー ティセ(TISSE)」に着目し、当時の女性用ブレスレットウオッチの意匠を現代的に再構築した。性別や年齢を問わず、アクセサリー感覚で身につけられる新しい腕時計像を提案するコレクションとして位置づけている。
○小径・薄型ケースが生むブレスレット感覚の装着性
ケースとブレスレットはステンレススチール製で、カラーごとに仕上げを変えた3モデル構成だ。シルバーの「SSEH021」は5万600円、ライトゴールドの「SSEH024」は5万6,100円、グレーの「SSEH023」は5万6,100円となっている。ケース径は20.2mm、厚さは6.7mmとかなりコンパクトで、ブレスレットの延長として自然に腕になじみそうだ。
デザイン面では、時計本体とほぼ同じサイズの大きなリンクを12時側に配置し、時計とブレスレットの境界を曖昧にして一体感を高めている。
6時側には大きさの異なるコマを連続させたアシンメトリーデザインを採用し、様々な価値観を内包する今の時代にふさわしい新しいスタイルを目指したという。6時側から3つ目のコマだけに多面カットを施すことで、見る角度によって光が反射するアクセントを加えている。
ダイヤルはサンレイ仕上げによる柔らかな反射を持ち、シンプルながら高い質感。過去の「ティセ」はダイヤルの4カ所にのみインデックスを配していたが、今回の新作は12カ所のインデックスで視認性を向上させている。
時分針は鏡面仕上げとし、文字板のカラーごとに最適化したコントラストを確保。針やインデックスの処理によって、装飾品としての魅力と、時計としての実用性を両立させている。
ケース素材:ステンレススチール(カラーによってめっき仕様あり)
ケースサイズ:外径20.2mm×厚さ 6.7mm
風防:ハードレックス(強化ガラス)
ブレスレット:ステンレススチール
防水性能:日常生活用防水
ムーブメント:クオーツ式「キャリバー4N30」(林利明)