国立競技場の呼称が変更へ 株式会社三菱UFJフィナンシャル・グループ(以下:MUFG)は14日、株式会社ジャパンナショナルスタジアム・エンターテイメント(以下:JNSE)と「ナショナルスタジアムパートナー」第一号となるトップパートナー契約を締結したことを発表した。
ナショナルスタジアムパートナーとはスタジアムの新たな社会価値をJNSEとともに生み出していく共創の仕組みであり、『国立競技場』の公共性を守りながら、パートナー同士の知見やアセットを互いに掛け合わせることで、社会課題の解決や地域活性化に寄与することを目的としている。今回のトップパートナー契約は「国立競技場を世界トップレベルのナショナルスタジアムにする」という目標のもと締結された。
契約期間は2026年1月1日から2030年12月31日までの5年間。これにより、2026年1月より『国立競技場』の呼称は『MUFGスタジアム』、略称は『MUFG国立』となることが決定した。JNSEとMUFGは「今後も国立競技場の歴史と伝統を継承し、さまざまなステークホルダーとともに、スポーツやエンターテイメントの発展のみならず、次世代育成、環境保全、文化交流、地域連携、事業共創などの活動を加速していきます」と発表している。
2026年からのスタジアム運営については「文化・経済・地域・社会とつながる『未来型スタジアム』への進化」という目標のもと、スポーツ・音楽をはじめとする多様な興行誘致やICT設備の高度化、ホスピタリティエリアの拡張、スタジアム内の飲食刷新、そして地域との連携強化など、2026年度からのスタジアム本格運営開始に向けた準備を着実に進めていくという。この進化の起点となる期間と象徴するプロジェクト群は「KOKURITSU NEXT(コクリツ・ネクスト)」と名付けられている。
なお、スタジアムの正式名称は『国立競技場』のままであり、各競技団体等が定めたクリーンスタジアム規定及びそれに準拠するルールに基づいた運用が必要とされる場合は『国立競技場』と呼称されるとも発表されている。
今回の発表を受け、公益社団法人日本プロサッカーリーグの野々村芳和チェアマンは次のようにコメントしている。
「『国立競技場』は、日本サッカーにとっても特別な記憶と感情が宿る場所です。今回、その象徴的なスタジアムがJNSEとMUFGという強力なパートナーシップのもとで新たなフェーズに進むことを、とても心強く、また楽しみに思っています。スタジアムに息づく歴史や伝統を継承しながらも、ネーミングライツを通じてスタジアムの価値を高めていく動きは世界的に盛んになりつつあります。日本のナショナルスタジアムも新しいスタンダードへと向かう、その第一歩だと感じています」
「この取り組みが、日本のサッカーはもちろん、スポーツ全体の価値を向上させ、未来のスタジアム体験やファンとの関係性をより豊かにしてくれることを期待しています」