<パ・CSファイナルステージ:ソフトバンク3−0日本ハム>◇第2戦◇16日◇みずほペイペイドーム
最多勝エースが土俵際からうっちゃる。日本ハム伊藤大海投手(28)が17日のCSファイナルステージ第3戦に先発登板する。昨季は大勝負を見据えファーストステージ登板を回避。ファイナルステージ初戦に先発も、5回2/3を10安打4失点と打ち込まれ流れをつくれなかった。今季は11日のファーストステージ初戦に登板し、7回115球を投げ4安打無失点の好投で既にスイッチオン。負ければ終わる大事な一戦で快投し、逆襲への道を切り開く。
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2連敗という逆境こそが、エースの力になる。崖っぷちの3戦目先発が決まり伊藤は「いつも通り平常心でマウンドに上がりたい。簡単に見えて難しいので、まずは良いメンタルで試合に入れるようにしたい」と、気を引き締めた。
23年までチームメートで「お兄ちゃんみたいな存在」と話していた上沢との初対戦になる。昨オフ、ソフトバンク入りが決まった際は「周りからはいろいろ言われることもあると思いますけど、1選手としても人間としても好き」と話すなど、敬愛する姿勢は変わらない。その上で「個人的にはすごく愉しみ」と待望していたガチンコバトルに、全力で挑む。
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昨年10月16日、6回途中10安打4失点と打ち込まれた悪夢から366日。1年かけ積み重ねてきた成長の証を、タカ打線にぶつける。今季ソフトバンク戦は3勝3敗の五分も、みずほペイペイドームでは2勝1敗と分が良く、唯一敗れた8月10日の前回登板も、モイネロと投げ合い、8回4安打1失点完投負けと、安定。「投げやすくて好きですし、良いイメージを持っている」。敵地の大声援を逆に追い風に変え、巻き返しへの1勝をたぐり寄せる。
2連敗で、ソフトバンクのアドバンテージ1勝を含め3勝差。王手をかけられた状態での登板となるが、戦いはまだ終わっていない。「どの試合でもそうですが、より一層、先頭打者の出塁を許さないことが大事。当たり前のことを当たり前にできるように。あとはワンチームで愉しみます」。当然、勝つことが最優先で、球数もイニング設定もない。いけるところまで投げ抜き、逆転突破へののろしを上げる。【永野高輔】
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