『ザ・ロイヤルファミリー』で話題に 競走馬の預託料は“年850万円”ってホント!?

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2025年10月17日 19:15  netkeiba

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JRA全面協力のTBSドラマ『ザ・ロイヤルファミリー』に関する疑問を解説(撮影:下野雄規)
 10月12日(日)からTBS系列で放送を開始した『ザ・ロイヤルファミリ―』がトレンドになっている。作家・早見和真氏が執筆した原作は、競馬関係者への細やかな取材を経て書かれており、19年度のJRA賞馬事文化賞に選ばれるなど高い評価を受けた。今回のドラマはJRAが全面協力しており、おなじみのレースシーンなどを再現。実際に活躍する騎手や調教師、引退した競走馬が登場することもあり、多くの競馬ファンから反響を得ている。

 そんな話題作の第1話で、「競走馬の預託料は年850万円」というやり取りがあった。想像以上の金額だったためか、SNSでは驚きの声が数多く上がっていた。JRAの公式ホームページ内にある「馬主活動に伴う収入・支出」の欄を参照すると、預託料とは馬の飼養管理にかかる費用だという。飼料代のほか、飼育、調教費用などが含まれる。美浦、栗東トレーニング・センター内での預託契約は馬主と調教師の直接契約で、厩舎によって金額は異なるが1頭1カ月あたり約70万円程度と記載があった。年間に直すと約840万円なので、決してドラマ内の“フィクション”ではなかった。

 当然、馬を預け入れる前には入手しなければ話が始まらない。サラブレッドのセリで落札する場合、1頭あたり数百万円から時に数億円の値が付く。参考までに今年7月に行われたセレクトセール1歳部門では平均価格が6909万3333円で、最高価格は4億2000万円だった。毎月発生する費用もびっくりな金額だが、購入価格も含めて、競走馬を所有することが簡単な話ではないことがわかるだろう。

 それでもJRAで勝利すればリターンも大きい。馬主が得られる賞金には「本賞」と「出走奨励金」のほか、「特別出走手当」などがある。一般的に賞金の約80%が馬主の取り分で、2歳新馬戦は1着賞金750万円なので約600万円を獲得できる。年末の大一番、有馬記念ともなれば1着賞金5億円なので、オーナーの分は約4億円にもなる。もちろん、ひとつ勝つだけでも大変な世界。未勝利で終わるどころか、一度の入着もかなわずに引退する馬も多いが、夢のある話なのは間違いない。

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