写真はイメージです 女子SPA!で大きな反響を呼んだ記事を、ジャンルごとに紹介します。こちらは、「びっくり体験」ジャンルの人気記事です。(初公開日は2023年10月16日 記事は取材時の状況)
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給与は上がらないのに、物価や光熱費はどんどん値上げ……。さらに円安もあり、海外旅行から足が遠のいている人は多いのではないでしょうか。
旅好きの中には「節約してでも海外に行きたい……!」と考える人も多いと思いますが、節約しすぎたあまり逆に余計な出費がかさんでしまった……というケースも中にはあるようです。
都内在住の山川ユウナさん(仮名・28歳)は今年7月、節約旅行のつもりで訪れたベトナムでこんな悲惨な目に遭ったと話します。
◆久々の海外旅行はベトナムへ
「コロナ前はハワイとかヨーロッパに行っていたのですが、今は円安や航空券の値上がりもあってなかなか行けません。それでも、せっかく規制がなくなった今、海外旅行がしたいと考えて、思い切って有給休暇を取ったんです」
有給期間は1週間。コロナ前ならハワイ旅行にでも……と考えるところですが、ここは節約と選んだ旅行先がベトナムでした。
「ベトナムでも一箇所だけでなく、いくつかの都市を回ってみたいと思ったんです。そこで計画したのは、まずはホーチミンへ飛び、そこから中部のダナンやホイアンに飛行機で移動するというコース。
飛行機はLCCを使いましたが、それでも結構お金がかかってしまうので、ホテルや現地での食費はなるべく節約しようと考えたんです」
そこで、ユウナさんが使ったのがホテルが格安で予約できると評判の予約サイトでした。
◆1泊300円以下のホテルを予約したものの……
「ホーチミンで1泊1000円以下のホテルを見つけたんです。ドミトリーならまだしも、個室でしかもキレイ。さらにセールで70%オフ。300円以下だったので即決しちゃいました。
そして旅行初日、夜の便でホーチミンに到着したんです。空港から市内まで20〜30分程度のはずが、渋滞があり1時間半もかかりました。やっとの思いでホテルに到着すると、なんとそのホテルが改装中だったんです……」
まさかの事態に唖然とするユウナさん。サイトに記載されていたホテルの電話番号にかけても繋がらず、ただ立ち尽くすしかなかったといいます。
「すぐにホテルサイトに問い合わせのメッセージを送りました。しばらくすると返金に応じるとの返信がありましたが、お金ではなくサイト内で使えるポイントでしか戻ってこないというんです。それよりも、とにかく今のこの状況をどうにかしてほしいと思いましたね」
しかし、すでに深夜。そこから安宿が多いエリアに移動することも考えましたが、渋滞を思うと動く気力もありません。結局、すぐ近くにあったホテルに急遽宿泊を決めたといいます。
◆LCCの落とし穴にハマってしまった
「ホテル代は1泊5000円でした。翌日は安宿エリアに行くことができたのですが、さすがに1000円以下のホテルは見つからなくて、ホーチミンだけで合計1万円もホテル代がかかってしまいました。思いがけない出費に予定していた計画は台無し。食事は1食100円ほどの屋台飯でしのぎましたね」
しかし、不幸はそれだけではありません。ホーチミンから違う都市をまわった旅行最終日のこと。ホーチミンからLCCで成田へ帰ろうとしたユウナさんに最大のピンチが訪れたのです。
「空港に到着すると、チェックインカウンターには2時間前だというのにすごい数の人が並んでいました。私も並んでいたのですが、列は一向に進まず刻々と時間が迫ってきました。
ようやく自分の番だとカウンターで航空券の控えを見せると『もう、飛行機は出ましたよ』と言われて唖然としましたね……」
実はこれ、LCCではたまに起こりうることなのです。
LCCでは予約の変更やキャンセルに備え、オーバーブッキングといって座席数よりも多く予約をとることがあります。
そのため、定員数に達してしまったら搭乗拒否をされてしまうことがあるのです。ユウナさんの場合、恐らく出発時間が近づくにつれて他の乗客に抜かされて乗れなくなった可能性が考えられます。
◆旅行はトラブルがつきもの
「飛行機は翌日のフライトに変更してもらいましたが、その日の宿代は補償してくれませんでした。結局、ホーチミンに戻り、自腹でホテル代を出して泊まることに。節約旅行のはずが思わぬ額になってしまいましたね……」
最近、SNSでもこういったLCCの乗車拒否をめぐって「あまりひどい!」「LCCってそういものでは?」といった論争がたびたび起きています。
節約旅行は確かにリスクとの隣り合わせかもしれません。
値段だけを見てすぐ決めてしまわずに、ホテルはメールなどを送って確認する、飛行機は余裕を持って2時間以上前には並んでおくなどの対策をとっておくとよいかもしれませんね。
<文/結城>
【結城】
男女観察ライター。鋭い視点で世の男女を観察し、 夫婦問題からイタい火遊びまで、幅広いエピソードを華麗に紡いでいく。Twitter:@yuki55writer