レコードタイムを生んだ武豊騎手の「大逃げ」 アドマイヤメインの菊花賞

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2025年10月20日 07:30  netkeiba

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アドマイヤメイン(c)netkeiba
 菊花賞で歴代最多の5勝を挙げる武豊騎手だが、敗れたレースでも強烈なインパクトを残してきた。中でもレースを大いに盛り上げたのが06年。3番人気のアドマイヤメインで大逃げを打った一戦を振り返る。

 この年の菊花賞には不動の主役がいた。前年のディープインパクトに続く三冠制覇を目指したメイショウサムソンである。一方、武豊騎手のアドマイヤメインは単勝6.2倍の3番人気。日本ダービーでは2着に健闘したものの、秋初戦の神戸新聞杯では3番手追走から7着に敗れ、ここはあくまで脇役の存在だった。

 そんな中、武豊騎手は思い切った策に出た。5番枠から好スタートを決めると、気合を付けてハナへ。これは予想通りだったにしても、どんどんと後続を突き放し、大逃げに出たのだ。1周目のスタンド前でリードは約10馬身。そして前半1000mは58秒7のハイラップ。多くのファンが「アドマイヤメインはバテる」と思ったことだろう。しかし、ここからが名手の腕の見せどころだった。中盤でグッと息を入れてスタミナを温存。残り1800mからの1000mを1分4秒8で乗り切ったのだから凄い。迎えた直線、アドマイヤメインは二枚腰を発揮。さすがに最後は脚が鈍ったものの、ソングオブウインドから0秒3差の3着に奮闘したのだった。

 あれから早くも19年が経った。今年の菊花賞、武豊騎手は前走の九十九里特別で大逃げVを決めたマイユニバースとの初コンビで参戦する。果たして逃げるのか、控えるのか。レジェンドの一挙手一投足に要注目したい。

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