阪神湯浅京己投手(26)が「湯浅の1球」の再現を狙う。日本一に輝いた23年以来、2年ぶりとなる日本シリーズ。25日から始まる頂上決戦に向け、すでに気合は十分だ。
「その2試合はすごく自分の中でいいイメージで終われているので。今年も良い結果が出るように、次の準備をしっかりしたい」
23年の日本シリーズ第4戦。同点の8回2死一、三塁で登板し、オリックス中川圭を149キロ直球で二飛に仕留めた。絶体絶命の場面で1球火消し。同年は左脇腹筋挫傷に苦しめられ、これが139日ぶり1軍復帰戦だった。翌日の第5戦でも1回3者凡退の快投で劇的復活星。チームの38年ぶり日本一の原動力になった。
「すごく自信になった。甲子園だったから、雰囲気も後押しに変えられたのかなと思う。自分自身、ポストシーズンに対して嫌なイメージもない。逆に良いイメージを持てているから」
当然、短期決戦と通常の戦いで雰囲気は「全然違う」。特に今回は敵地開幕。2年前に虎党の大きな後押しを受けた経験を踏まえ、甲子園にどのような形で帰ってくるかを重要視する。
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「最初の2試合はビジター。いい流れでホームに帰ってきたいのが一番。乗り込む気持ちで。ビジターの雰囲気にのみ込まれないように、逆に食うぐらいの気持ちでやれれば」
国指定難病・胸椎黄色靱帯(じんたい)骨化症から復活した今季。2年前からは心身ともに、一回りも二回りも分厚くなった。幾多の試練を乗り越えた男が、再び大舞台で快投を狙う。【波部俊之介】
◆阪神湯浅の1球 オリックスに1勝2敗で迎えた23年11月1日の日本シリーズ第4戦(甲子園)。湯浅は3−3の8回2死一、三塁に登板。オリックス中川圭との対戦で、149キロ直球1球で二飛に打ち取った。左脇腹筋挫傷から139日ぶりの1軍復帰戦。流れを渡さず、チームは9回にサヨナラ勝利を収めた。翌2日の第5戦でも2点ビハインドの8回に登板。1回3者凡退で流れを呼び込み、直後の攻撃で味方が一挙6得点。勝利投手となった。
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