アパートで14時間立てこもり、48歳容疑者を逮捕　大阪・枚方

　22日午前8時50分ごろ、大阪府枚方市桜町の2階建てアパートの一室で住人とみられる男性（48）が同居する女性（42）に刃物を突きつけて立てこもった。大阪府警の捜査員が説得に当たったが応じなかったため、約14時間後に府警の特殊班が部屋に突入。男性を監禁の疑いで現行犯逮捕した。女性にけがはなかった。

　府警捜査1課によると、逮捕されたのは職業不詳の末次透容疑者。逮捕容疑は、内縁関係にある女性に刃物を突きつけて監禁したとしている。容疑者は黙秘しているという。

　この日の午前8時すぎに窃盗事件の捜査で末次容疑者を調べるために府警の捜査員がアパート1階の部屋を訪ねたところ、刃物を持ちだした容疑者が「刺してしまうぞ」などと言い、女性を人質に取って室内で籠城（ろうじょう）を始めた。

　捜査1課特殊班が出動し、携帯電話などを通じて部屋から出てくるよう説得を続けたが、応じる様子を見せなかった。午後10時45分ごろに玄関などから捜査員が突入して容疑者を取り押さえた。突入時に容疑者は布団の上であおむけに寝た状態で、抵抗する様子はなかった。

　さらに府警は23日、保護した女性についても尿検査で陽性反応が出たとして、覚醒剤取締法違反の疑いで逮捕した。

　現場は京阪本線枚方公園駅から西に約360メートルの住宅街。周囲は規制線が張られ、警察官が住民に外出を控えるよう呼びかけるなど物々しい雰囲気に包まれた。【大坪菜々美、松原隼斗、斉藤朋恵】