閉園した「ノースサファリサッポロ」運営会社への家宅捜索で、押収物などが入った段ボール箱を運び出す北海道警の捜査員ら=23日午後、札幌市 市街化調整区域での無許可開発が問題となり9月末に閉園した動物園「ノースサファリサッポロ」(札幌市)を巡り、北海道警は23日、都市計画法違反(無許可開発)の疑いで、同園や運営会社「サクセス観光」の関係先に家宅捜索に入った。道警は押収した資料と違法建築物の現状から、立件の可否を検討するとみられる。
2005年7月に開園した同園は、敷地全体が市街化調整区域内にあったのに、市の許可を得ないまま施設を整備するなどした疑いが持たれている。
その後も口頭や文書による行政指導に従わずに施設を拡張させ、違法建築物は昨年12月時点で計183棟に上った。長年の法令違反に対する批判が高まり、同園は今年3月に閉園を発表。建物の撤去を進めていたが、9月18日に市が行った調査では、122棟が残されたままだった。
市は12月26日までに全面撤去するよう勧告。応じない場合には、都市計画法に基づく除却命令を検討する方針を示していた。