「天皇陛下御在位30年記念1万円金貨」が46万円で落札! 価格が急上昇している記念金貨はどこで買える?

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2025年10月24日 07:10  All About

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金価格の上昇に伴い、「記念金貨」の売買価格も上昇しています。一般的に、記念金貨は金価格にプレミアムが上乗せされて取引されます。実際どの程度の価格で落札されているのか、オークション結果をもとに解説します。※画像:第125回入札誌「銀座」
金価格が上昇する中で、オークションにおける「記念金貨」の落札価格も急上昇しています。2025年10月11日に入札が締め切られた第125回入札誌「銀座」では、天皇陛下御在位30年記念1万円金貨が46万円(手数料込みで53万5900円)で落札されました。

記念金貨は金価格+プレミアムがつく

この記念金貨は20gの純金であるため、落札価格から分かるように1g当たり2万3000円(手数料込みの場合、1g当たり2万6795円)で落札されたことになります。

2025年10月10日の田中貴金属における金価格(店頭小売価格)が1g当たり2万1708円であったため、金価格に6%ほどのプレミアムが上乗せされて落札されたわけです。

実際には手数料を考慮すると、プレミアムは23%ほど。一般的に記念金貨は金価格程度での購入はできず、プレミアムが上乗せされます。これを高いと見るか、妥当と見るかは人によって異なるでしょう。

発行枚数が少ないほどプレミアムは高くなる

今回落札された天皇陛下御在位30年記念1万円金貨は、発行枚数が5万枚の“プルーフ金貨(収集用として、貨幣の表面を鏡のように磨いたもの)”です。一般的に、記念コインは発行枚数が少ないほど、またデザインに人気があるほど高値となります。

日本の記念金貨は、天皇御在位60年10万円金貨(昭和61年および62年)から発行が始まりました。ただ、当時の記念金貨は発行枚数が多く、1100万枚発行されています。

それと比べて、天皇陛下御在位30年記念1万円金貨は、量目は20gで同じであるものの、額面が1万円に下がっています。しかし、発行枚数が5万枚のため、御在位60年金貨に比べるとプレミアムはつきやすいといえるのです。

他国に比べると、日本の記念コインは多めに発行されてきた経緯があるため、非常に高値となる可能性は低いものの、金貨に関しては金価格上昇につられて価格が上昇する傾向が強くなっています。

日本の記念金貨は造幣局が販売している

では、日本の記念金貨はどこで購入できるのでしょうか。そもそも記念金貨は、造幣局で販売されています。最近では日本でも発行枚数を抑えるようになってきているため、抽選で購入するケースが一般的となっています。

申し込みは造幣局のホームページからでき、例えば2025年には2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)記念1万円金貨幣が発行されています。

なお、プレミアム貨幣(※)やプルーフ貨幣を除く、500円玉などの記念貨幣の場合には、銀行や郵便局で額面価格で引き換えができます。このほか、市場価格での購入であれば、コイン商などでも購入が可能です。

※一般的に使われる銅やアルミニウムなどの貨幣素材とは異なり、金や銀などの貴金属を使用しているため、製造費用が額面価格を上回る貨幣のこと

記念金貨は、通常の金価格では購入できず、プレミアムが上乗せされて販売されます。とはいえ、金価格が上昇しているため、過去の記念金貨を造幣局の販売価格で購入していれば、いずれにしても得をしている状況といえます。

デザインで選ぶもよし、金投資の一環として購入するもよし、いろいろな楽しみができる記念金貨。今後も発売されることがあるかもしれませんので、興味があれば造幣局の抽選に申し込んでみてはいかがでしょうか。

<参考>
第125回入札誌「銀座」Lot番号:458 天皇陛下御在位30年記念1万円金貨 平成31年 ケース付(保証書なし) | UNC Proof

伊藤 亮太プロフィール

慶應義塾大学大学院商学研究科修了。一般社団法人資産運用総合研究所代表理事。ファイナンシャルプランナーとして、家計・保険等の相談、執筆、講演、大学講師を主軸に活動。大学院時代の専門は社会保障で、経済・金融に関する解説も得意。コイン収集マニアの一面も。
(文:伊藤 亮太(株式・ファイナンシャルプランナーガイド))

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  • 記事に出てくる入札誌「銀座」を発行しているのは銀座コイン。その店主が「開運なんでも鑑定団」の鑑定士でテレビに出てますねTV
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