第1子が生まれてからの子育て費用の総額は、中学卒業までで1632万円、高校卒業までが2172万円。国立成育医療研究センター(東京)が全国の母親4100人余りに行ったアンケート調査でこうした結果が出た。年間費用は年齢と共に増加傾向にあり、各年齢で食費や衣類などの生活費が半分程度を占めた。また、中学や高校進学時の負担が大きくなっていた。
調査は昨年11月、ウェブ調査会社のモニター会員で0〜18歳の第1子を持つ全国の母親を対象に、食費や医療費、学校内外の教育費など13区分、計41項目について質問。各年齢で300人前後から回答があり、有効回答は計4166人だった。
その結果、預貯金や保険を含まない総額は中学卒業までが1632万円、高校卒業までが2172万円だった。
内閣府が2009年に行った中卒までの費用調査からは約20万円増加し、主に生活費が増えていた。
年齢別では、6歳までの未就学児が年間80万円程度、小学生が同100万円程度、中学生が同140万円程度、高校生で同180万円程度だった。
同センターの竹原健二政策科学研究部長らは「子育て世帯に向けてさまざまな経済的支援が実施されているが、根拠となるデータは乏しい」と指摘。「データに基づいた支援の在り方が検討されることが望ましい」としている。