
韓国Samsung Electronicsは10月21日(現地時間)、MRヘッドセット「Galaxy XR」を発表した。米Googleの「Android XR」に初めて対応する製品で、音声・視線・ジェスチャーでの操作のほか、GoogleのAI「Gemini」をOSレベルで統合するのが特徴。価格は1799.99ドルで、Appleの「Vision Pro」(3499ドル)と比べて、約半額に抑えた。米国と韓国で、同日より販売を開始している。
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Galaxy XRは、Googleが2024年12月に「Android XR」を発表した際に披露したもので、当時は「Project Moohan」というコードネームで開発が進められていた。Android OSベースのため、Google Playの既存アプリが追加開発なしで動作するほか、新たに統合するGeminiは、ユーザーが見ているものや実行している操作を理解し、アプリ間の操作を会話で実行できるという。
ディスプレイには4K Micro-OLEDパネルを採用し、4032ppiの解像度、最大90Hzのリフレッシュレートを実現。プロセッサは米Qualcommの「Snapdragon XR2+ Gen 2」を採用する。重量は545g。バッテリーパックを本体から分離することで軽量化を図った。人間工学に基づいたフレーム設計により、額と後頭部に均等に圧力を分散する。着脱式のライトシールドを備え、外光を遮断して没入感を高められる。
センサー類は、高解像度パススルー用カメラ2基、トラッキング用カメラ6基、視線追跡用カメラ4基、深度センサーなどを搭載。マイクは6基で、ノイズフィルタリングにより装着者の音声を明瞭に捉える。スピーカーはウーファーとツイーターの2ウェイ構成。虹彩認証に対応し、デバイスのロック解除やパスワード認証に使用できる。バッテリーは通常使用で2時間、ビデオ再生で2.5時間としている。
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Googleマップでは3Dの「イマーシブビュー」で世界中の都市や名所を探索でき、Googleフォトを使えば既存の2D写真・動画を3Dで体験できる。YouTubeでは180度および360度のVRコンテンツライブラリにアクセスでき、新設のSpatialタブでクリエイターが3Dに変換したコンテンツを視聴可能。また、現実空間とコンピューティング空間を行き来でき、例えば目の前にある実際の椅子を「かこって検索」することもできる。また、複数のアプリを任意のサイズで空間に配置でき、「ウィンドウを整理して」などGeminiに操作を指示することも可能だ。
そのほか、Chrome、Google Meet、Adobeの没入型動画編集アプリ「Project Pulsar」、TopHatchのスケッチアプリ「Concepts」などXR向けに最適化されたアプリが利用可能。Android XRはOpenXR、WebXR、Unityなどをサポートするため、開発者は既存のツールでコンテンツを開発できるという。キーボードとマウスのペアリング、PCとの接続も可能だ。
別売アクセサリーとして、Galaxy XR Controller(250ドル)とTravel Case(250ドル)を用意する。販売は、Samsung.com、または米国と韓国のSamsung Experienceストアのほか、ニューヨークとカリフォルニアの一部Googleストアでデモに申し込み可能という。
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