
大ヒット公開中の劇場版『チェンソーマン レゼ篇』。公開24日間で観客動員数が355万人、興行収入が54億円を突破するほど話題となっている。
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『チェンソーマン レゼ篇』は、TVアニメの最終回から繋がる物語で、原作ファンの人気も厚い「レゼ篇」を映画化。主人公・デンジが偶然出会った少女・レゼに翻弄されながら予測不能な運命へと突き進む物語が、MAPPAならではの疾走感あふれるバトルアクションと共に描かれる。
その劇場版のキーパーソンとなったレゼ。「映画を観た後、レゼのことが頭から離れない」と、デンジだけでなく観客も魅了しているが、レゼ役を演じた声優・上田麗奈もその要因の1つとなっている。
透明感のあってかわいらしさがある中に、どこか切なさを感じさせる要素を持ち合わせている上田の声。そして、その声で紡がれるキャラクターの感情表現は幅広く繊細で、触れたものの心を揺さぶってくる。
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そんな上田だからこそ、レゼ以外のキャラクターでも多くの視聴者の心を掴んできた。本稿ではその中でも、とくに沼の深かった魔性のキャラたちを紹介しよう。レゼから彼女を知った方は、ぜひこちらも見てみてほしい。

■『タコピーの原罪』久世しずか

『チェンソーマン』と同じ「少年ジャンプ+」にて、2021年12月から2022年3月にかけて連載・配信された、タイザン5によるマンガ『タコピーの原罪』。物語は、ハッピーを広めるため地球に降り立ったハッピー星人のタコピーが、人間の女の子・しずかと出会うところから始まる。
上田が演じているのは、黒髪で、どこか影のある静かな雰囲気を持つ小学4年生の女の子・しずか。着用する衣服は傷み、全身の至るところに痣を作っており、伏し目がちな表情からも少し距離を感じる存在として描かれている。一見すると落ち着いてやや大人びた印象だが、心の中では複雑な感情を抱えている彼女。優しさや思いやりを持っていながらも、どこか達観したような一面があり……それは、自宅と学校で抱える“ある事情”が関係している。
幼い雰囲気を残しつつも、希望を感じていないような喉から絞り出すか細い声に、心がキュッとなった視聴者も多かったはず。また、“限界”を迎えてしまったときの鬼気迫る演技とのギャップにも注目したい。
■『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』ギギ・アンダルシア

反地球連邦政府運動「マフティー」のリーダーである主人公ハサウェイ・ノアが、数奇な出会いの末に不思議な力を持つ少女ギギ・アンダルシア、そして対峙する地球連邦軍のケネス・スレッグ大佐と出会い、3人の運命が交錯するヒューマンドラマを描く『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』。
2021年6月に劇場公開されると、類を見ない圧倒的な映像美、主人公ハサウェイを中心とした心揺さぶる人間ドラマとリアリティ溢れる描写が評価され大ヒットを記録。そして2026年1月30日より、待望のシリーズ最新作となる映画『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ キルケーの魔女』が公開される。
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金髪碧眼、華やかな雰囲気で周りの男性を魅了し、女性たちを嫉妬させる容姿端麗なギギ。他人の心の動きや空気を敏感に感じ取り、時にその洞察力で相手の本心を見抜く鋭い一面を持っているかと思いきや、世間の常識や立場に縛られず、自分の感じたままに行動することも。ミステリアスかつ無邪気な少女のようで、どこか掴みどころのない不思議な魅力がある。
ストーリー同様に、キャラクターデザインもややリアルに寄せられており、上田の演技も一味違う息遣いで感じられる。
また予告では、「危険な少女と接触してしまった」とハサウェイのセリフがあるとおり、ギギの“魔性の女”のような空気が漂う。果たして続編ではどのような活躍を見せてくれるのか?
■『SSSS.GRIDMAN』新条アカネ

1993年から放送されたTVシリーズ『電光超人グリッドマン』を原作に、2018年秋にアニメ化された『SSSS.GRIDMAN』。ツツジ台に住む高校1年生の響裕太は、ある日目覚めると記憶喪失になっていた。そして裕太は古いパソコンに映る「ハイパーエージェント・グリッドマン」と出会う。グリッドマンは使命を果たせと語りかけ、裕太はその言葉の意味と記憶を探し始める。突然の事に戸惑いつつも、クラスメイトの内海将や宝多六花、新条アカネたちに助けられながら毎日を送る裕太だった。が、その平穏な日々は、突然現れた怪獣によってたやすく踏みつぶされて――。
本作で上田が演じているアカネは、紫がかったショートヘアにフード付きのパーカー姿で、独特な着回しが印象的な少女。穏やかでかわいらしい雰囲気が漂っており、友達思いでクラスの人気者なのだが、それは“表の顔”。内面にはどこか寂しさや自己否定のような感情が見え隠れするキャラクターで、このギャップが彼女の魅力のひとつとなっている。
“学校”と“家”での豹変ぶりは、彼女にリアルな“人間らしさ”を感じてしまう。皆の前で猫をかぶったような声色のアカネ、家で感情を開放して喋るアカネ。それぞれ巧妙に演じ分けている上田の声を楽しみたい。
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■『私を喰べたい、ひとでなし』八百歳比名子

最後にもう1つ紹介したいのが、この10月クールに放送されているアニメ『私を喰べたい、ひとでなし』。上田は、妖怪たちにとっては特別に美味な血肉を持っていることから、妖怪たちに命をつけ狙われる主人公・比名子を演じている。
そんな比名子の前に、彼女を守るためにやって来たという人魚の汐莉が現れる。彼女の目的は、比名子が成熟した時に食べるためで――。しかし、過去に事故で家族を失い、自身も死を望んでいた比名子は、それを受け入れる。
「死にたい少女」と「食べたい人魚」の複雑な関係性が描かれる、恐ろしくも美しく、切ない物語。仄暗さ漂う本作での上田の繊細な演技にも注目してほしい。
このほかピックアップしたキャラクター以外にも、『鬼滅の刃』の栗花落カナヲや『わんだふるぷりきゅあ!』猫屋敷まゆ、『アオのハコ』鹿野千夏など、上田が演じる魅力的なキャラクターはもっとたくさんある。さまざまな作品で、上田の繊細な演技と美しい声に浸ってみてほしい。
(C) 2025 MAPPA/チェンソーマンプロジェクト (C)藤本タツキ/集英社
(C)タイザン5/集英社・「タコピーの原罪」製作委員会
(C)創通・サンライズ
(C)円谷プロ(C)2023 TRIGGER・雨宮哲/「劇場版グリッドマンユニバース」製作委員会
(C)2024 苗川采/KADOKAWA/わたたべ製作委員会
狂わされたのはデンジだけじゃない!? 劇場版「チェンソーマン」を見てからずっとレゼのことを考えている【ネタバレ注意】
「センチメンタルサーカス」のかわいくて優しい世界観が大好き!出会いのきっかけ、想い出など...ファンの熱いコメント大集結♪【読者投稿企画】
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