
京王線で、ある大学の車内広告に偽のQRコードシールが貼られ、読み込めば無関係のサイトに誘導される事案が起きました。
利用が広がるQRコードですが、それを悪用した詐欺の標的になるケースが多発しています。
【写真を見る】偽QRコードが付いた投函されたチラシ「家賃に関する重要なお知らせ」
「〇〇ペイ返金」はウソ!? 身近に潜む偽QRコード詐欺街の至る所で見かけるようになった「QRコード」。スマートフォンをかざすだけでWEBページが表示されるほか、飲食店ではメニューを注文する際にも使われます。
支払いまでできるため、私たちの生活に欠かせないものになってきています。
便利な反面、注意も必要です。
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サイバーセキュリティに詳しい 増田幸美さん
「あらゆるところにQRコードを使った詐欺が蔓延している」
国民生活センターによると、近年、相談件数が急増しているのが「〇〇ペイで返金します」と騙る、偽QRコードの詐欺。
手口は、まず被害者が偽の通販サイトで通常よりも格安で販売されている商品を購入。
すると、「現在一時的に欠品しているため、注文をキャンセルさせていただきます。弊社の公式LINEまでご連絡ください」といったメールが届きます。
LINEでやりとりをすると、「〇〇ぺイで返金します」と言われ、返金手続きのためと送られてきたのはQRコードと返金コード。指示通り、「99980」を入力すると、返金してもらうはずが、知らぬ間に9万9980円を送金してしまったのです。
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また、「詐欺チラシ」の手口もあります。
愛知県の集合住宅ポストの投函されたチラシに書かれていたのは、「家賃に関する重要なお知らせ」。
「家賃の支払いをQRコード決済に変更した」と呼びかけ、60代の男性が10万6000円を騙し取られる被害に遭いました。
さらに、身近な場所でも…
本物の上に「偽QRコード」を貼り付けてあることも…本物のQRコードの上に偽物を貼り付けて、詐欺サイトなどに誘導する手口「シール貼り付け詐欺」も。
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サイバーセキュリティに詳しい 増田幸美さん
「街乗りの自転車であるとか、キックスケーターとかそういったものを使う際に、詐欺師が差し替えたQRコードのシールが貼られていて、個人の情報、クレジットカード情報も盗まれる」
他にも専門家によると、偽QRコードを添付した詐欺メールの件数は、2年前に比べ、約500倍に増加したといいます。
サイバーセキュリティに詳しい 増田幸美さん
「今年に入ってから9月までの間でいうと、805万件の新種のQRコードを使ったメール詐欺を確認しています」
さらに、こんな場所にもQRコードの偽物が潜んでいるかもしれません。
自動販売機や選挙ポスター、フードコートでも被害が南波雅俊キャスター:
自動販売機にあるQRコードの上からシールなどが貼られていたり、選挙ポスターに貼ってあったりもします。
海外では、フードコートでも偽QRコードの被害がありました。日本でも、注文をするためにQRコードを読み込むことがありますが、上に貼られている偽QRコードで決済をしてしまうと、クレジットカード情報などが盗まれるというものです。
ポイントは「決済をする」ということ。
サイバーセキュリティに詳しい増田さんによると、もし偽QRコードを読み取ってしまったら、「読み取るだけで個人情報が流出するケースは非常に少ない。怪しいサイトに飛ばされたら、落ち着いてそのまま閉じてほしい」と話しています。
