
阪神藤川球児監督(45)が、張りのある声で言った。「きょう福岡に入って、私たちは、ビジターに乗り込んでゲームをするというのは非常にワクワクしています。得意とするチームであります」。日本シリーズ前日会見に臨んだ姿には、自信と期待感がみなぎっていた。
歴戦の指揮官が苦しんだ呪縛も、過去にとらわれない新人監督には全く関係ない。阪神は南海、ダイエー時代を含めて日本シリーズで過去3度ソフトバンクと対決したが、1度も日本一にはたどり着けなかった。さらに博多に移ってからの敵地での試合は、これまで7戦7敗と1度も勝てていない。
今年はその敵地2連戦からのスタートとなる。「ホームではなく、ビジターで立ち向かうのが非常に好きですから、チームとして好きなんです。もう本当に楽しみです」。今季のリーグ戦ではホームの勝率5割8分6厘に対し、ビジターは6割3分7厘と数字にも表れている。「相手のチームの投手が、ウチの打線に対して投げやすいと思わないでしょうね」と胸を張れる強力打線とともに「博多の呪縛」を解く。
ソフトバンク小久保監督は、指揮官が評論家時代にインタビューをしたこともある仲。「小久保監督も戦略家ですから」。2軍監督時代から積極的に足をからめた作戦を使うことも熟知。よく知るからこそ、こちらも抜かりはない。今回の遠征には、第3〜5戦の先発投手も同行。この日の練習では村上以外の先発4投手が同時にベンチ裏に下がり、再び同時にグラウンドに戻るなど煙幕を張った。それもこれも、パ・リーグ王者に勝るためだ。
「今シーズン限りで退任されたヤクルトの高津監督、ベイスターズの三浦監督、そのおふたりから『是非セ・リーグを代表して勝ってきてくれ』と。そういう言葉をいただきました」。セ・リーグの誇りを胸に、博多から日本一を目指す。【磯綾乃】
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