
<ラグビーテストマッチ・リポビタンDチャレンジカップ2025:日本15−19オーストラリア>◇25日◇東京・国立競技場◇観衆4万1612人
日本(世界ランク13位)が、4点差で歴史的勝利を逃した。秋の5連戦初戦は、過去6戦全敗のオーストラリア(同7位)に15−19で黒星。前半で3−14と苦しみながら、後半2トライと攻め立てた。23年W杯後から2度目の指揮を執る、エディー・ジョーンズ・ヘッドコーチ(HC、65)が起用してきたSH藤原忍(26)やフッカー江良颯(24=ともに東京ベイ)らが存在感を発揮。29日から欧州遠征が始まり、11月1日(日本時間2日)には英ロンドンでW杯2連覇中の南アフリカ(同1位)に挑む。
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試合後のジョーンズHCの表情が、惜敗からの収穫を物語った。穏やかに「世界の強豪に対しても戦えることを確信できた」と誇った。雨の戦い。前半はラインアウトやモールで重圧を受け、2トライを許した。ハーフタイムに徹底したのはボール争奪戦。ボール保持者がタックルを受けても立ち続ける、寝た後はより味方側にボールを置く、サポート選手は相手をはがしきる…。反撃が始まった。
3−14の後半12分、プロップ竹内のトライで6点差。再び11点を追う同21分にはフランカーのガンターがトライし、SO李のゴールで4点差とした。フッカー江良らの好タックルで勢いづき、旗印“超速ラグビー”も少しずつ披露。果敢な仕掛けで攻撃をけん引したSH藤原は開口一番「悔しい」と発し「ディフェンスは良くなっている。(選手間で)しゃべる数が多くなった」と成長を実感した。
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27年W杯開催国を追い詰め、欧州遠征へと向かう。最初の相手は10年前に大金星を挙げた南アフリカ。15年W杯と同じイングランドで、会場はサッカーの聖地ウェンブリー競技場だ。ジョーンズHCは「ウェンブリーで南アフリカに勝つなんて、こんなに奮い立たされることはない。記憶に残る偉業を成し遂げたいと、選手たちは楽しみにしていると思う」と臆さない。真価が問われる。【松本航】
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