
うっかり見逃していたけれど、ちょっと気になる――そんなニュースを週末に“一気読み”する連載。今回は、10月19日週を中心に公開された主なニュースを一気にチェックしましょう!
●PCの国内出荷台数が過去最高に 2025年上期は金額共に
一般社団法人電子情報技術産業協会(JEITA)は10月21日、2025年9月分のパーソナルコンピュータ国内出荷実績を公開した。それによると、2025年上半期(4月〜9月)の国内PC出荷実績は台数ベースで前年同期比163.9%の571万6000台、出荷金額ベースでも前年同期比143.5%の5917億円となっている。
これは、2007年に現行方式の集計に移行してから、上半期としては出荷台数/出荷金額共に過去最高となっている。
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PCの国内出荷台数は、2019年〜2020年のコロナ特需以降に減少傾向となっていたが、2024年下半期から盛り返し始めていた。これは、2024年度から始まったGIGAスクール構想第2期でのPC調達が大きく影響しているようだ。
実際、出荷台数の内訳をみると、モバイルノートPCの出荷台数が326万6000台で前年同期比210.3%となっている。また、10月14日にサポート終了となったWindows 10からの駆け込みでの買い替え需要もあったようで、9月度のPC出荷台数は144万5000台、前年同期比186.4%だった。
●大規模言語モデル「Big Sleep」が「Google Chrome」の脆弱性を発見
Googleは10月21日、デスクトップ(Windows/macOS/Linux)向け「Google Chrome ブラウザ」の安定チャネルをアップデートした。バージョンはWindowsおよびmacOS向けが「141.0.7390.122/123」、Linux向けは「141.0.7390.122」となる。
このアップデートでは、以下の1件の脆弱性が修正されている。
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・CVE-2025-12036:Inappropriate implementation in V8(High)
なお、この脆弱性はGoogleの研究部門DeepMindとセキュリティチームが共同開発した脆弱(ぜいじゃく)性発見のための大規模言語モデル「Big Sleep」によって発見されたとのことだ。
悪用の報告はないようだが、できるだけ早くアップデートをしておいた方がいいだろう。Chromeが既にインストールされている場合、順次自動で更新されるが、手動で更新したい場合はChromeのメニューから「ヘルプ」→「Google Chrome について」を選択すればよい。
●MicrosoftがWindows 11の新機能と改善点を発表
Microsoftは10月16日(現地時間)、Copilotとエージェントの新機能を発表した。これにより、全てのWindows 11 PCが、Copilotを中心としたAI PCになるとしている。また、Windows 11を直感的でより安全に使いやすくするため、新機能と改善点も展開中だとして、その内容を発表した。
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主な新機能と完全には、下記のようなものがある。
エクスプローラーの新機能
エクスプローラーでは、右クリックで画像の編集やドキュメントの要約などが行える「AIアクション」を追加。画像では、Bingビジュアル検索や背景ボカシ、オブジェクトの消去、背景の削除などが行える。また、Microsoft 365では、OneDriveなどに保存されているファイルを開くことなく要約を作成できる。
職場や学校のアカウントでサインインしているユーザーは、エクスプローラーの「Activity」列と「おすすめ」セクションに人物アイコンが表示され、誰が編集しているのかなどを確認できるようになる。
ウィジェット関連
Discoverフィードがアップデートし、レイアウトが整理される。Copilotが厳選したストーリーも追加され、信頼できる要約/動画/画像などを包括的に閲覧できるようになる。
また、複数のダッシュボードを追加することで、ウィジェットを配置するスペースが拡大。左側に追加される新しいナビゲーションで、ダッシュボードやDiscoverフィードなどを簡単に切り替えられるようになる。
ロック画面でのウィジェットもアップデートされ、これまで「天気など」と呼ばれていたウィジェットは、今後は天気、ウォッチリスト、スポーツなど個別に選択できるようになる。
セキュリティ関連
Windows Helloのビジュアルが刷新され、Windowsにサインインする際に最適な認証情報が自動的に優先されるようになる。パスキーや接続デバイスなどの認証オプションも簡単に切り替えられるようになる。また、パスキーマネージャーが1Passwordなどサードパーティーのものも選べるようになった。
●OpenAIが独自Webブラウザ「ChatGPT Atlas」を発表
OpenAIは10月21日(現地時間)、ChatGPTを中核とした新しいWebブラウザ「ChatGPT Atlas」をリリースした。現在はmacOSでのみ利用できる。
AtlasはChromeやEdgeと同じく、ChromiumベースのWebブラウザだ。ブックマークをはじめとする設定も既存ブラウザからインポートできる。Webサイトを開くと、ブラウザの右上に「ChatGPTに質問する」というボタンが表示され、そこからサイドバーにChatGPTを表示可能だ。開いているサイトの内容について質問したり、要約を依頼したりできる。
また、ブラウザメモリ機能により、訪問したサイトを記憶。必要なときに「先週見た求人情報を全て見つけて、面接の準備に使える業界動向のサマリーを作成してほしい」といった指示も行える。
この他、エージェントモードも利用可能だ。ブラウジング中の調査/分析、タスクの自動化、イベントの計画や予約の登録といった作業も行える。Atlas自体は無料ユーザーでも利用できるが、エージェントモードは、Plus/Pro/Businessの有料ユーザー向けにプレビュー版として提供されている。
●Anthropicが「Claude」のデスクトップアプリを一般公開
Antropicは10月22日、対話型生成AIサービス「Claude」のデスクトップアプリを公開した。Windows(Arm64版を含む)とmacOS版が用意されており、Free/Pro/Max/Team/Enterpriseの全てのプランで利用できる。
Claudeアプリは、Claude(claude.ai)をデスクトップで利用できるようにしたものだ。Windows版ではシステムトレイに常駐する他、「Ctrl+Alt+Space」キーで呼び出すことができる。macOS版ではドックに常駐し、「Option」の2回押しで呼び出したり、「Cpas Lock」の長押しでClaudeに音声入力をしたりすることも可能だ。
さらにmacOS版ではスクリーンショットを撮影したり、ウィンドウをクリックしてClaudeと共有したりすることもできる。また、デスクトップアプリやファイルなどに接続するためのデスクトップ拡張機能や、開発者向けのローカルMCPサーバなども利用できる、
●Windows向け「OneDrive」アプリの新機能を発表
Microsoftは10月21日、OneDrive最新バージョンのリリースノートを更新し、新機能の内容を公開した。
Windows向けOneDriveの最新バージョンでは、以下のような改善が行われているとのことだ。
・エクスプローラーのCopilotアクション:Microsoft 365 PersonalまたはFamilyアカウントを持つユーザーは、エクスプローラーのOneDriveフォルダーでの右クリックから、Copilotアクションとしてドキュメントの要約、FAQの生成、ファイルの比較、コンテンツに関する質問を行える。
・OneDriveオフラインモードのプロセス更新:従来、WindowsのオフラインモードのプロセスはMicrosoft SharePoint (Microsoft.SharePoint.exe) だったが、これがMicrosoft OneDrive Sync Service (OneDrive.Sync.Service.exe) に置き換わる。
・フォルダーバックアップのオプトアウト エクスペリエンスの向上:PCフォルダーのバックアップ (既知のフォルダー移動) のオプトアウトプロセスがより直感的になり、ユーザーはファイルをOneDriveに保持するか、PCに戻すかを選択して、より明確に制御できるようになった。
・OneDriveアイコンの更新:タスクトレイに表示されるOneDriveアイコンが更新され、よりクリーンでモダンな外観となる。
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