
<日本シリーズ:ソフトバンク10−1阪神>◇第2戦◇26日◇みずほペイペイドーム
前夜とは一転、阪神藤川球児監督(45)はベンチで渋い表情を浮かべていた。
今季リーグ戦143試合で1度しかなかった2桁失点。日本シリーズでは05年ロッテ戦の3試合連続10失点以来、20年ぶりの大敗を喫した。「勝つか負けるかだけなので。内容はもう。今日は終わったので、明日しっかり1日空けて、甲子園で3つ戦うと。それだけですね」。負けられない短期決戦。立ち止まる時間はない。
満を持して送り出した助っ人が大誤算だった。先発を託したのはジョン・デュプランティエ投手(31)。初回に佐藤輝の先制打で1点を先取したのもつかの間、その裏2死一、二塁から、5番栗原にあっさり同点適時打を献上した。続く山川に右中間フェンス直撃の2点適時二塁打を浴びあっという間に逆転を許した。
続投で立ち直りを期待されたが、負の流れは止まらない。2回は2死二塁から周東に左中間へ適時三塁打を浴び、さらに自身の暴投でも失点。近藤に右翼線への適時二塁打を許したところで、降板となった。
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今季終盤から下肢のコンディション不良でリハビリを続け、8月9日ヤクルト戦以来約2カ月ぶりの1軍マウンドだった。1回2/3を7失点KOは、阪神先発陣では今季最短。シーズンで90回2/3を投げてリーグ8位の113個を奪った三振も、1つだけとキレも球威も欠き、反省ばかりが口をついた。
「悪い登板だった。チームのためにという自分の仕事を全うできなかった。言い訳はない。野球をやってきて悪い1日はいくつかあるが、その中の1つ」。送り出した指揮官も「立ち上がりにちょっと押し切られましたね。向こうの集中力が上回ったというところですね。こういう日だったんでしょうね」と受け入れた。
後を継いだ2番手岩貞も、山川にダメ押し3ランを献上。2回までの9失点をは、阪神の日本シリーズ史上、ワーストの屈辱だった。悪い流れは、甲子園に帰ってきっちり断ち切りたい。【磯綾乃】
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