
<日本シリーズ:ソフトバンク10−1阪神>◇第2戦◇26日◇みずほペイペイドーム
甲子園で倍返しだ! 「SMBC日本シリーズ2025」第2戦で、阪神はソフトバンクに1−10の大敗を喫し、1勝1敗のタイに戻された。投手陣は踏ん張れなかったが、4番の佐藤輝明内野手(26)が前日のV打に続く2試合連続タイムリーで奮闘。2冠の勝負強さを見せつけた。28日の第3戦は舞台を甲子園に移す。阪神過去2度の日本一はすべて敵地だったが、一気の3連勝なら初めて本拠地で美酒を味わえる。2年ぶりの頂点へ、好調主砲のバットに期待がかかる。
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虎の4番は勝負強い。佐藤輝がまたも初回、ホークス投手陣に襲いかかった。1死二、三塁の好機で、先発上沢の甘く入ったカーブを見逃さない。ライナーで右前にはずむ先制タイムリー。三塁側と左翼を埋めた阪神ファンを、試合開始早々の熱狂に包み込んだ。
1死から中野が中前打で出た。森下が遊撃のグラブをはじく二塁打で好機を広げた理想的な攻撃パターン。主砲が満を持して役割を果たした。「よかったです」。前日25日の第1戦でも6回に決勝の適時二塁打をマーク。日本シリーズの大舞台で決めた2試合連続タイムリーに手応え十分だ。
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上沢には良いイメージがあった。6月21日の交流戦(甲子園)でプロ初対戦。初回1死一、二塁の好機で先制の中前適時打を放って勝利を呼び込んだ。再現VTRのような展開で、改めて相性の良さを体現した。
初回の適時打後、大山の打席では二盗にも成功。今季は40本塁打、102打点、打率2割7分7厘と3部門でキャリアハイの成績を残したが、盗塁も22年の自己最多11個に迫る10個を決めた。この日の盗塁は得点につながらなかったが、打って走れる4番を小久保ホークスに印象づけた。
23年のオリックスとの日本シリーズは7試合に出場したが、打点は内野ゴロの間の1つのみで4安打。チームは日本一に輝いたが、主軸としては寂しい数字に終わった。だが今シリーズの佐藤輝はひと味もふた味も違う。本塁打、打点の2冠を掲げて堂々4番を張り、「しっかり準備をいつも通りして頑張るだけ」と前を向く。
試合は先発デュプランティエが2回途中7失点KOの大炎上。5回までに10点を失う大敗で1勝1敗のタイに戻された。だが28日から戦う次の舞台は甲子園だ。85年と23年の日本一は、吉田監督が西武球場、岡田監督は京セラドーム大阪で胴上げされた。今回、甲子園で一気の3連勝を決めれば、球団初の本拠地日本一が達成できる。「声援を背に、頑張れたらなと思います」。超満員の確実の熱狂的なファンが後押ししてくれる。球団創設90周年の有終を、テルのバットで飾りにいく。【伊東大介】
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