
今回は、関西在住の「N」さん(50歳・正社員)。普段から無駄遣いを抑え、地方銀行の普通預金を中心に着実に資産を積み上げてきました。目標は2000万円。しかし、これからの日本経済を前に「どう運用すればいいのか」と不安を抱えています。
プロフィール
ペンネーム:Nさん年齢:50歳
性別:男性
家族構成:妻(48歳)
居住:関西・持ち家(戸建て)
職業:正社員
世帯年収:本人250万円、妻90万円
資産と運用状況
普通預金:1500万円(地方銀行を利用)日本株:300万円
毎月の積立:普通預金に5万円
「安心のために」地方の銀行で普通預金1500万円
Nさんがコツコツと貯金を続けてきた理由は「今の世の中、ある程度貯めておかないと不安だから」。地方の銀行を利用しており、「ユーザーに寄り添ってくれて安心感がある」と信頼を寄せています。現在は普通預金で1500万円を保有。毎月5万円を積み立てており、2000万円まで増やすことを目標にしています。「普通預金は安定していていつでも引き出せる」という安心感から、他の商品に振り向けるよりもまずは安全を優先しています。
日本経済が今後どうなるかが心配
「無駄遣いを極力しない」をモットーに生活。残高は月に1回チェックし、必要以外の支出を抑える工夫を続けています。一方で、「日本経済が今後どうなるかが心配」との声も。インフレや社会保障の不安定さを感じており、ただ預けるだけでいいのか疑問を持っています。
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専門家への質問
そこで専門家に投げ掛けたいのは、次のような問いです。「どのように貯めて、どのように運用するのが効率的なのでしょうか? 今のまま普通預金を続けるべきなのか、投資をもっと取り入れるならどうしたらいいか、専門家の意見をうかがいたいです」
今回の「N」さんからの質問に、ファイナンシャルプランナーの舟本美子さんが回答します!
ファイナンシャルプランナーの舟本美子さんからのアドバイス
Nさんは、普通預金を中心に安全性を重視して資産を積み上げており、その姿勢はまさに堅実な家計管理の好例です。また、毎月残高を確認してお金の流れを把握している点も素晴らしく、支出をしっかりコントロールできている証といえます。さらに、「2000万円を目指す」という明確な目標を持っていることで、日々の貯蓄や運用にも意義が生まれ、モチベーションを保ちながら計画的に進められている点も大きな強みです。
NISA(少額投資非課税制度)の「つみたて投資枠」の活用をしてみては
Nさんのように「安全性を大切にしながら資産を育てたい」という方には、NISA(少額投資非課税制度)の「つみたて投資枠」の活用がおすすめです。投資にはリスクがありますが、これまで通りのコツコツ積立スタイルを続けつつ、毎月の積立額(5万円)のうち一部を投資信託へまわしてみるのがよいでしょう。月5000〜1万円ぐらいから始めるといいのではないでしょうか。残りは現金のまま積み立てを続ければ、安心感を保ちながら運用を始められます。
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さらに、NISAは運用益が非課税で、期間の制限もありません。長期的に積み立てていけば、節税しながら効率よく資産を育てることができます。
Nさんはすでに「普通預金1500万円」と「日本株を300万円」を保有されており、国内資産をしっかり確保できている点は大きな強みです。そのうえで、今後は「日本だけに偏らない分散」も意識すると、よりバランスの取れた資産づくりにつながります。これまで築いてきたNさんの堅実なスタイルを生かしつつ、少しずつ“育てる投資”を取り入れてみてはいかがでしょうか。
教えてくれたのは……
舟本 美子さん
会計事務所、保険代理店や外資系の保険会社で営業職として勤務後、FPとして独立。人と比較しない自分に合ったお金との付き合い方を発信。保護猫たちと暮らす。All About おひとりさまのお金・ペットのお金ガイド。
※本記事で紹介している人物のプロフィールや数値等は、プライバシー保護のため編集部で一部改変している場合があります。
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※金融商品には元本割れや金利変動などのリスクがあり、将来の成果を保証するものではありません。最終的な判断は必ずご自身の責任で行ってください。
(文:All About 編集部)

