ヴィニシウス(左)はX・アロンソ監督(右)をスルーしてベンチへ [写真]=NurPhoto via Getty Images ラ・リーガ第10節が26日に行われ、レアル・マドリードはバルセロナとのエル・クラシコで2−1と勝利した。同試合におけるブラジル代表FWヴィニシウス・ジュニオールの行動が注目を集めている。
同試合は前半の22分、イングランド代表MFジュード・ベリンガムからのスルーパスに抜け出したフランス代表FWキリアン・エンバペが先制点を決めると、38分には自陣でのボールロストからスペイン代表MFフェルミン・ロペスに同点ゴールを許したものの、43分にはヴィニシウスが左サイドを突破して上げたクロスボールを、同代表DFエデル・ミリトンが頭で折り返し、最後はフリーになったベリンガムがダイレクトで流し込む。このゴールが決勝点となり、レアル・マドリードが昨季の公式戦で4戦全敗と苦しめられた“宿敵”を撃破していた。
だが、1点をリードして迎えた72分には、レアル・マドリード側に緊張感の走る出来事が発生。同試合、攻撃だけでなく守備でも抜群の貢献度を見せていたヴィニシウスが、交代を告げられたのだ。ヴィニシウスは怒りに満ちたような表情で、「俺だって?俺なのか?監督?」とベンチに向かって聞き返し、交代ボードに示された背番号「7」の数字を見ると、怒りを露わにしながらピッチを後にした。
ヴィニシウスの交代時、会場の『サンティアゴ・ベルナベウ』からは、大ブーイングが巻き起こった。これが、交代を決めたシャビ・アロンソ監督に対するものなのか。それとも、スペインメディア『マルカ』が指摘するように、試合の決着がついていない中でこのような行動を取ったヴィニシウスに対するものなのかはわからない。だが、明らかに交代に対して不満を抱えたヴィニシウスは、交代で投入されたブラジル代表FWロドリゴとは手を取り合ったものの、X・アロンソ監督とは握手せず、ベンチに座ることなくロッカールームへ直行していた。
さらに、スペイン版『DAZN』によると、感情が昂ったヴィニシウスは、ベンチに下がって行く際、「このチームを出て行くぞ!出て行ってやる!」と叫んだという。X・アロンソ監督も「こっちに来い、ヴィニ、いい加減にしろ!」と口にしていた模様だ。
その後、中継映像では、ロッカールームからベンチに戻り、後列に座るヴィニシウスの姿が映し出されている。スペインメディア『マルカ』によると、レアル・マドリードのGKコーチを務めるルイス・ロピス氏がロッカールームへ向かい、ヴィニシウスを説得したようだ。ベンチに座る中では、隣にいたウクライナ代表GKアンドリー・ルニンから宥められていた。
スペインメディア『アス』は、試合後の会見におけるX・アロンソ監督の言葉を伝えている。一連の騒動について、「重要なことを見失いたくはない。この件については彼と話し合うつもりだ」としつつ、「素晴らしい試合の中で、当然ながらヴィニも抜群の貢献してくれた」と背番号7を称賛。「チームには様々な個性があるものだ。今はこの勝利を喜んで、時が来たらロッカールームで話し合うよ」と語り、ヴィニシウスと今回の騒動に対する自身の見解を口にした。
【動画】交代に不満を示すヴィニシウス
絶好調の #ヴィニシウス の交代にスタジアムがブーイング🔔
ヴィニシウスはベンチで座ることなくすぐロッカルームに戻る💦
🏆ラ・リーガ 第10節#レアル・マドリー v #バルセロナ
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