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バイクの運転中に犬と接触して転倒し、大けがをした男性が、犬の飼い主に約190万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、東京地裁(堂薗幹一郎裁判官)は27日、約121万円の賠償を命じた。飼い主が交差点中央付近で排便をしていた犬を動かさなかった点を過失と認定した。一方、犬は事故で死んでおり、交差点を徐行しなかったバイクにも過失があるとし、運転手に約14万円の賠償を命じた。
判決によると、事故は2022年10月の深夜、東京都北区の交差点で発生。散歩の途中で排便をしていた小型犬のボストンテリアと接触したバイクが転倒した。運転手は病院に搬送され、外傷性くも膜下出血やあばら骨を折るなどした。
判決は、犬の大部分が黒色で、リードを持っていた飼い主も運転手から見えづらかったことなどから、飼い主にはバイクに注意を払う義務があったとした。一方で、運転手にも交差点を徐行する注意義務があったとし、「過失割合は飼い主75%、運転手25%」と結論付けた。
賠償額は、運転手側は治療費や慰謝料などから、飼い主側は犬に対して家族同然の愛情を注いでいたことを踏まえて算定した。【安元久美子】
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