日本原燃の使用済み核燃料再処理工場=2019年6月、青森県六ケ所村 日本原燃は27日、使用済み核燃料再処理工場(青森県六ケ所村)の管理区域内で作業していた協力会社の20〜40代の男性社員3人が内部被ばくした疑いがあると発表した。40代社員の鼻腔(びこう)内から放射線が検出されたため、3人の内部被ばくの有無を確認している。いずれも体調の変化はないという。
日本原燃によると、24日午前11時10分ごろ、3人がウラン・プルトニウム混合脱硝建屋で、タンクから発生する気体中の放射性物質を除去するフィルターの交換作業をしていたところ、放射線量が上昇した。作業エリアから退出させ、放射性物質が付着しているか調べると、3人が着用していた防護マスクのフィルター外側で汚染が見つかった。
汚染が確認された場合、防護マスクの空気を取り込むフィルターにテープを貼って汚染の拡大を防ぎ、息を止めている間にフィルターを交換することになっている。しかし、3人中2人は最長3分間、防護マスクのフィルターを外して呼吸していた。
同社は3人の尿と便に含まれる放射性物質を測定し、内部被ばくしたかを調査するとともに、放射線量が上昇した原因なども調べている。