安倍元首相銃撃、きょう初公判 厳戒態勢の奈良地裁 単独テロ対策か
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2025年10月28日 00:01 毎日新聞

安倍晋三元首相が銃撃された現場=奈良市の近鉄大和西大寺駅前で2022年7月8日午後0時8分、本社ヘリから 2022年7月、安倍晋三元首相(当時67歳)が参院選の応援演説中に銃撃され死亡した事件の初公判が28日、奈良地裁で開かれる。公衆の面前で元首相が凶弾に倒れた前代未聞の事態に、社会は震撼(しんかん)した。
時の権力者が狙われた銃撃事件の公判は、厳戒態勢の下で審理される。国内では岸田文雄元首相襲撃事件(2023年4月)、自民党本部・首相官邸襲撃事件(24年10月)が相次いで起きており、単独でテロを実行する「ローンオフェンダー(LO)」対策の一環とみられる。
奈良地裁によると、山上徹也被告に判決が言い渡される26年1月21日まで庁舎への出入りは全日、正面玄関のみに制限し、入庁時には金属探知機で所持品検査を行う。山上被告の公判期日に限って駐車場も閉鎖する。
一般の傍聴人に対しては入廷前にも所持品検査を実施。傍聴席に持ち込めるのはメモを取るためのノート類に限られ、ペンは地裁が貸し出す。法廷内に電子機器は持ち込めず、腕時計や財布といった貴重品も用意されたロッカーに預ける必要がある。奈良県警も複数の警察官を配置して警戒に当たる。【木谷郁佳】
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