シラヌイ(c)netkeiba 阪神JFへ向かう2歳牝馬にとって重要な前哨戦となるファンタジーS。京都芝1400mで行われるこの一戦は、キャリアの浅い馬同士の戦いとなり、波乱も少なくない。過去の傾向を見ても、様々なローテーションの馬が好走しており、今年もデータ分析が鍵を握る。
1.新馬勝ちが一番の狙い目
過去10回で、前走で新馬戦を勝った馬が[4-2-1-23]で勝率13.3%、複勝率23.3%。前走がOP(複勝率25.0%)や前走GIII(複勝率26.9%)の方が複勝率が少し良いが、前走で新馬を勝った馬は単勝回収率、複勝回収率ともに311%と110%と非常に優秀。前走未勝利の馬も勝率12.0%、単勝回収率335%と優秀だが、単複ともに100%を超えている新馬の方により注目したい。
2.前走460kgから479kgの馬格ある馬が好走
キャリアの浅い2歳戦では馬体重も重要なファクターだ。過去10年、前走の馬体重が460kgから479kgだった馬は[4-3-4-15]で、複勝率42.3%と出走馬全体の平均複勝率23.4%を大きく上回っている。勝ち星もこのゾーンに集中しており、2歳牝馬戦とはいえ、ある程度の馬格があった方が信頼できる傾向が顕著に出ている。当日の馬体重増減だけでなく、前走時の馬格にも注目したい。
3.前走4角2-4番手の先行馬が好成績
前走のレース内容も重要だ。過去10年、前走の第4コーナーを2番手から4番手で通過した先行馬は[7-3-7-37]となり、合計54頭が出走して17頭が馬券圏内に好走している。複勝率は31.5%と、全体の平均23.4%を上回る安定感を見せている。京都芝1400mは最後の直線が平坦なコース形態であり、ある程度前目のポジションから粘り込める機動力と持続力が求められる。前走で先行して好走した馬は、ここでもその立ち回りの巧さが生きる可能性が高い。
シラヌイは前走の新馬戦を勝利。過去のデータから単複ともに抜群の投資効率を誇る「前走新馬組」に該当する。さらに、その新馬戦では4コーナーを3番手で通過しており、好走傾向にある「前走4角2-4番手」のデータもクリア。2つの強力なデータを併せ持つ同馬が、キャリア1戦でも重賞の舞台で突き抜ける可能性は十分にある。