
安倍晋三元首相(当時67歳)への殺人罪などに問われている山上徹也被告(45)について、奈良地裁(田中伸一裁判長)で28日に始まった裁判員裁判の冒頭陳述で、検察側は被告の母親が世界平和統一家庭連合(旧統一教会)に入信したことを受け、「強い恨みを持つようになった」と指摘した。
検察側は、母が教団に高額な献金をするなどしたことで、被告にとって家庭が安息の場ではなくなったと述べた。その後、職を転々としていた被告は「人生が思い描いたようにいかないのは母が入信したせいだ」と思うようになったと言及した。
2015年に兄が自殺した後は、教団に強い恨みを持つようになったとも述べた。教団最高幹部の襲撃を計画して火炎瓶を製造したが、より確実に攻撃するには拳銃が必要だと思うようになったと述べた。被告は拳銃10丁を製造していたという。
午後2時から始まった初公判ではまず、検察側が起訴状を朗読した。被告は22年7月8日午前11時半ごろ、奈良市の近鉄大和西大寺駅前で参院選の応援演説中だった安倍氏に向かって手製銃を発砲し、殺害したとされている。
被告、弁護側が起訴内容について意見を述べた後、検察側が冒頭陳述を開始。被告の経歴や事件に及んだ経緯などを説明している。
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公判では予備日を含めて19回の期日が指定されている。弁護側が求めてきた母親や宗教学者のほか、検察側が請求した目撃者ら計12人が証人尋問に臨むことになっている。判決は26年1月21日に言い渡される。【岩崎歩、田辺泰裕】
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窃盗容疑の自称21歳 14歳だった(写真:TBS NEWS DIG)157

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