地味だけど意外にうれしい変化も……「iOS 26」を1カ月使ってみて便利だった新機能

0

2025年10月29日 17:10  Fav-Log by ITmedia

  • チェックする
  • つぶやく
  • 日記を書く

Fav-Log by ITmedia

堅実な変化も感じられるiOS 26

 2025年9月に「iOS 26」がリリースされてから、早くも1カ月が経ちました。例年通り、アップグレードに伴い大小さまざまな変更や新機能の追加がされましたが、やはり"話題の新機能”として試したきり使わなくなってしまうものが多いことも、これまた例年通りといったところでしょうか。

【画像】iOS 26で便利だと感じた新機能

 一方、実際にiPhoneで試してみて、「これはアリかも?」と思えた変化・新機能もいくつかありました。本稿では、新機能を積極的に試すのが面倒な人でもぜひチェックしてみてほしい、iOS 26の堅実な5つの変化・新機能について、筆者のインプレッションを交えて紹介したいと思います。

●iOS 26の新機能|画面下部に降りてきた検索欄

 iOS 26では、新しいデザイン基準として「Liquid Glass(リキッドグラス)」が追加されました。ただし、透明で背景が透け、アニメーション時にはプルんっと動くという“ビジュアルの新鮮味”を除けば、さほどユーザー視点でのメリットは感じなかったのが正直なところ。むしろ、1カ月が経って、ようやく違和感が減ってきたかな、くらいの印象です。

 一方、デザイン文法が変更されたなかで、アプリ画面の各所で表示される「検索欄」が画面下部へと降りてきたことは合理的な調整だと感じました。「メール」や「メモ」「設定」などにおける検索、そしてSafariにおけるタブの「コンパクト」表示など──思い切った統一によって、大型端末でも片手操作が行いやすくなった印象です。

 もちろん、これまでずっと画面上部の検索欄をタップさせられてきたユーザーにとっては、そんな変更に慣れるまで時間がかかるのも事実。かく言う筆者も、1カ月たった今もキーワード検索をしようとして画面上部を探して「おっといかん、下に変わったんだった」とフリーズする瞬間が多々あります。とはいえ、長い目で見れば、確実に使いやすくなる変更なので、ポジティブにこちら側が適応していこうと思えています。

●iOS 26の新機能|壁紙の3D効果

 「もっと多彩な顔文字が作れる」とか「新たなデザインの壁紙が……」といった“にぎやかし系”のアップデートには例年あまりピンとこない筆者ですが、iOS 26を試していて存外楽しかったのが、奥行き感のある壁紙を配置できるようになったことでした。機能名は「空間シーン壁紙」と呼ぶようです。

 この効果を適用したい写真を選び、ロック画面の壁紙に配置すると、切り抜かれた被写体が前景として、残りの背景が後景として、イラストのレイヤーに分かれたような状態になり、ユーザーがiPhoneの画面を覗き込む角度によって、見え方が変わり、奥行き感が感じられるようになります。

 もちろん、1週間も同じ壁紙にしていると新鮮味は薄れて、飽きは感じました。しかし、これまで生かせる機会があまり多くなかった写真の深度情報を、ロック画面で活用できるのは撮りためた写真の使い道としてはうれしいところ。家族やペットの写真などをこれまでにない表現でロック画面に配置できること自体にも、堅実に需要がありそうな気がします。

 こちらについて一点気になったのは、その設定方法がやや分かりづらいこと。一応、壁紙の設定画面に「空間シーン」という欄があり、レコメンドでいくつかの写真が表示されてはいるのですが、こちらはかなり限定的。しかし実は、そこに表示されている以外の写真を選んでも、写真を適用したロック画面をカスタマイズする際に、空間シーンとして適用できることもあります。うっかり見逃してはもったいないので、ぜひお気に入りの一枚で試してみてください。

●iOS 26の新機能|スクリーンショットからビジュアルインテリジェンス

 iOS 26では、スクリーンショットを撮ったときの表示が大きく変わりました。特にApple製品におけるAI機能群である「Apple Intelligence(アップルインテリジェンス)」に対応した機種では、画像検索などができる「ビジュアルインテリジェンス」機能を、スクリーンショットから実行できるようになっています。

 従来は、ビジュアルインテリジェンスを使うには、同機能の画面を起動し、カメラがオンになってから使う流れでした。また、リアルタイムにカメラに映したものが対象になる前提だったので、写真や動画の撮影を同時進行で行いづらかったのも事実。アップデート後の使用感に100%に満足したわけではありませんが、カメラの撮影とスクリーンショットからの画像検索・翻訳などを分けて行えるようになったのは、ひとまずこれまでの不満点を解消してくれた点で評価しています。

 ただ、正直なところ、スクリーンショットからビジュアルインテリジェンスを使える状態にしておくと、スクリーンショットを実行したあと、その画像を保存する操作(メニューのタップや画面下端のスワイプアップ)の手間が増えます。筆者はそもそもスクリーンショットの利用頻度が高く、この手順増加が面倒に感じたので、2週間ほどスクリーンショットからのビジュアルインテリジェンスを試したうえで、結局同機能をオフにしました。この辺りを含めると評価が悩ましいところではあります。

●iOS 26の新機能|アラームでスヌーズの時間を変更できるようになった

 かなり地味なアップデートではありますが、個人的には「時計」アプリにおけるアラームの設定で、スヌーズの間隔を「9分」以外に設定できるようになったことも、うれしかったポイントです。

 「スヌーズ」とは、止めたアラームが設定した時間後に再度鳴るという機能。要するに「あと10分寝たら起きよう」とか、「いまは急ぎの用事で手が離せないけれど、忘れないようにしていたタスクを5分後で思い出したい」みたいなシーンで使える機能です。その間隔がこれまではなぜか「9分」で固定されていたようです(実を言うと、あまり気にしたことはなかったけれど……)。

 iOS 26では、このアラームにおけるスヌーズの間隔を1分〜15分まで1分刻みでカスタマイズできるようになっています。目覚ましを設定するときに確認してみてください。個人的には、目覚ましで1〜5分刻みを選択できるのがありがたいな、と思いました。

 ただし、カスタマイズする際の機能名表記が「スヌーズの継続時間」となっていて、これが少々直感的に理解しづらい……。実際に設定できるのは「スヌーズ機能が継続される時間」ではなく、「アラームが再度なるまでの間隔」なのでご注意を。

●iOS 26の新機能|着信スクリーニング

 録音からの文字起こしが使えたり、今後はAirPods Pro 3で音声通訳(ライブ翻訳、25年末までに日本語対応予定)が使えるようになったり──と生成AIを音声で応用した便利機能やトピックスが増えてきましたが、生かせるのはやや特殊な状況下に限られるものが多いのも事実です。

 そんな中、日常でiPhoneを使ううえでも役に立ちそうなのが、通話関連機能の「着信スクリーニング」です。知らない番号から電話がかかってきた際に、自動音声が応答して要件の確認を促し、相手の話す内容が着信側のiPhoneの画面にテキストに起こされた状態で表示されていく、というものです。

 従来も「ライブ留守番電話」という機能で、着信時にテキスト起こしが可能でした。それに対し「着信スクリーニング」では、必要な操作や、待ち時間の違和感がなくなった印象です。要件の分からない謎着信への対応として、より自然な使用感に整った気がしました。

 実際、筆者のiPhoneにも営業と思われる迷惑電話がかかってきて、着信スクリーニングが実行されました。相手側は、おそらく着信スクリーンニングが実行されたことで、自然に電話を切ってしまったようなので、筆者としても応答を判断する手間が省けました。ただ、まだ1〜2回しか実行できていないので、個人的な使用感の評価は保留といったところです。

 ちなみに、通話関連では「保留アシスト」という機能もあるのですが、こちらはユーザーが挙動を理解して練習しておかないと、看板通りに使いこなすのは難しいのかな、と感じました。OSの更新がもう少し重なった頃合いで、ITリテラシーが高く、余裕がある方が試してみるくらいの扱いで良いかなと思います。

 繰り返しになりますが、iOS 26には多くのアップデートがあるものの、正直人によっては「それいつ使うの?」という機能も多々含まれるので、全貌をチェックするのは骨折り損かも。「そろそろiOS 26にアップデートするか」という方、「すでにアップデートしたけれど、まだ新機能は使ってない」という方は、ぜひ上述してきたポイントからチェックしてみてはいかがでしょうか。

    ランキングIT・インターネット

    前日のランキングへ

    ニュース設定