「誠実でない企業には行かない」 26卒学生が重視する観点とは

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2025年10月30日 06:21  ITmedia ビジネスオンライン

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リクルートマネジメントソリューションズは、2026年卒業予定の学生を対象に「採用CX(候補者体験)に関する意識調査(2025)」を実施した

 リクルートマネジメントソリューションズ(東京都港区)は、2026年卒業予定の学生を対象に「採用CX(候補者体験)に関する意識調査(2025)」を実施した。学生の選考参加意欲が「上がる」と感じる企業への評価視点で最も高かったのは「誠実さ」で、「納得感」「実力発揮感」が続いた。前年(2025年卒)調査と比べると、1位の「誠実さ」は変わらず、2位と3位が入れ替わる結果となった。


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 各選考プロセスについて、学生が評価観点である「誠実さ」「納得感」「実力発揮感」「参加しやすさ」「妥当感」「公平性」の6つを「感じた場合」と「損なわれたと感じた場合」で比較したところ、選考参加意欲が「上がる」と回答した割合は、「誠実さ」(72.1%)が最も高く、次いで「納得感」(69.2%)、「実力発揮感」(67.4%)だった。一方「下がる」と回答した割合は、「誠実さ」(60.6%)が1位、「公平性」(53.4%)、「納得感」(52.8%)と、前年調査から順位に変化はなかった。


 「誠実さ」を感じて選考参加意欲が上がった理由としては、「学生の話に興味を持って面接を進めてくれた」「一次面接後に人事担当から迅速なフィードバックとフォローがあった」など、面接者や人事担当者との接点に関する回答が多かった。


 リクルートマネジメントソリューションズは「『誠実さ』は感じられた場合も、損なわれた場合も6観点の中で最も影響が大きく、学生にとって選考意欲を左右する重要な要素である」と分析。「学生を尊重し、対等な関係を築こうとする姿勢や、企業がその人自身を求めていると伝わることが、参加意欲の向上につながっている」としている。


●面接で学生が重視する評価観点


 面接における評価観点でも、1位は「誠実さ」(4.12点)で、前年調査に続きトップを維持した。「実力発揮感」(4.05点)、「納得感」(4.02点)がそれに続き、26卒は25卒と比べ「参加しやすさ」以外の5観点で得点が上昇した。特に「実力発揮感」と「妥当感」で差が見られた。


 同社は「学生は企業に真摯(しんし)に向き合う姿勢を求めるとともに、就職という人生の重要なプロセスにおいて“適切に”選考されることを望んでいる可能性がある」と推察している。


●適性検査で学生が重視する評価観点


 適性検査に対して学生が重視する評価観点は、2025卒では「誠実さ」「実力発揮感」「公平性」の順だったが、2026卒では「公平性」と「実力発揮感」(ともに3.87点)が同率で1位となり、「誠実さ」(3.54点)は3位に下がった。


 特に「妥当感」での上昇が目立った。オンラインでの適性検査が一般化する中、監視体制による公平性の意識が高まり、学生が公平性の重要性をより強く意識するようになったとみられる。


 調査は、自由応募による就職活動で内定獲得、個人面接、適性検査(能力・性格)を経験した大学4年生または大学院2年生を対象に、インターネットで実施。調査期間は2025年7月、有効回答数は685人だった。



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