【オリックス】育成4位渡辺一生「早く支配下に」異色経歴持つ左腕 導いてくれた「師匠」に感謝

0

2025年10月31日 19:57  日刊スポーツ

  • チェックする
  • つぶやく
  • 日記を書く

日刊スポーツ

オリックス小松スカウト(右)から指名あいさつを受けた仙台大・渡辺(撮影・高橋香奈)

25年ドラフトの一番の成功者になる。オリックス育成4位の仙台大・渡辺一生投手(21)が10月31日、宮城・柴田町の同校で編成部の牧田勝吾副部長と小松聖担当スカウトから指名あいさつを受けた。プロ入りに際し、2学年先輩の三菱重工East・川和田悠太投手(24)との出会いにあらためて感謝した。楽天4位の学法石川・大栄利哉捕手(18)も、福島・石川町の同校で指名あいさつを受けた。


   ◇   ◇   ◇


指名あいさつを終えた渡辺は「目標としていた舞台に立つことができるので、そこに向けてしっかり調整して、早く支配下になってチームに貢献したいと思います」。岸田護監督(44)のサイン入りボールを受け取り、力強く握りしめながら決意を新たにした。


最速153キロの直球とチェンジアップなど多彩な変化球を操る左腕。高校2年時に日大藤沢から通信制の日本航空に転校し、硬式野球クラブのBBCスカイホークス(現GXAスカイホークス)でプレーをした異色の経歴を持つ。高卒時には指名漏れを経験も、仙台大に進学し大きな成長を遂げた。


その裏には「師匠」と呼ぶ、2学年上の川和田との出会いがあった。1年冬から川和田が引退するまで、渡辺が記入した練習や試合の反省点に対し、熱心に川和田がアドバイスを書き込んでくれた「野球ノート」が実を結び、自身のテーマでもある「150キロ投げる変化球投手」のルーツもつくりあげてくれたという。川和田が引退してからも「見てもらえるように」とSNSで「デジタル野球ノート」として日々の取り組みの発信を続けている。「人としても成長出来ましたし、自分の中で転機と成長した部分は全て川和田さんの存在があったと思います」と感謝の思いを口にした。


目標は「ドラフトキング」「日本代表として活躍する事」。育成からスタートをきるが、この日対面した小松担当スカウトからも「はい上がっていこうという熱い思いを感じているので、期待しています」と背を押された。「活躍した時にファンの方や野球に携わっている方から、あいつ育成だったんだなと思われる選手になっていきたい」と渡辺。念願かなったプロの舞台で大きく腕を振るう。【高橋香奈】


◆渡辺一生(わたなべ・いっせい)2003年(平15)12月12日生まれ、神奈川県横浜市出身。横浜中央リトルで野球を始め、中学では大和ボーイズでプレー。日大藤沢(神奈川)から、20年11月に日本航空(山梨)の通信教育課程に転校・編入。神奈川・大和市を拠点とするクラブチーム、BBCスカイホークスで野球を続け、22年に仙台大に入学。同大では1年春からベンチ入り。3年春にはベストナイン、最優秀選手賞、最優秀投手賞に輝き、同年に大学日本代表に選出。172センチ、72キロ。左投げ左打ち。


◆川和田悠太(かわわだ・ゆうた)2001年7月19日生まれ、千葉県船橋市出身。八千代松陰から仙台大に進学。3年秋にはベストナインも受賞し、リーグ優勝に貢献。24年からは社会人野球・三菱重工Eastでプレー。181センチ、83キロ。右投げ、右打ち。

    ランキングスポーツ

    前日のランキングへ

    ニュース設定