ゴロチャテギは後半ATに劇的勝ち越しゴールを叩き込んだ [写真]=Getty Images レアル・ソシエダは11月1日、ラ・リーガ第11節でアスレティック・ビルバオを3−2で下した。試合後、スペインメディア『マルカ』が、同試合で決勝ゴールを挙げたレアル・ソシエダ所属のスペイン人MFホン・ゴロチャテギのコメントを伝えた。
レアル・ソシエダが本拠地『レアレ・アレーナ』にアスレティック・ビルバオを迎えたバスク・ダービーは、元スペイン代表MFブライス・メンデス、元ポルトガル代表FWゴンサロ・ゲデスのゴールで、レアル・ソシエダが2度のリードを奪いながら、その度に追いつかれる展開。2−1で迎えた67分には、負傷明けの日本代表MF久保建英がロシア代表MFアルセン・ザハリャンのゴールをアシストしたかと思われたが、ここは直前にオフサイドがあり、得点とはならず。
試合は2−2で後半アディショナルタイムに入ったが、ドラマは最後に待っていた。コーナーキックのこぼれ球に反応したゴロチャテギがミドルシュートを狙うと、ジャストミートはしなかったものの、このボールがボックス左のスペイン代表FWミケル・オヤルサバルへ流れる。オヤルサバルは冷静にボックス内へ折り返すと、このボールをゴロチャテギが右足で叩き込み、レアル・ソシエダが同試合3度目のリードを奪うと、試合はこのまま終了。レアル・ソシエダがラ・リーガにおける今季初の連勝を達成した。
試合後、ゴロチャテギは「シーズン序盤は結果が出せなかった分、この3ポイントが持つ意味は本当に大きい。ダービーに勝ったことで、(前々節の)セルタとのドロー、(前節)セビージャ戦の白星、そして先日のコパでの勝利によって得られた自信が、さらに高まるだろう。プレーにはまだまだ改善すべき点が多いけれども、間違いなくチームの競争力は高まってきた」と、同試合の勝利がチームに与えるであろう“自信”を説明。ゴロチャテギの言葉通り、セルヒオ・フランシスコ監督の下で新たなスタートを切ったレアル・ソシエダは、開幕5戦を未勝利で終え、第10節終了時点でもわずか2勝と、低調な滑り出しを強いられていた。
バスク・ダービーを制したことで、ラ・リーガでは今季初の2連勝、コパ・デル・レイ(国王杯)も含めた公式戦では3連勝と、ようやくエンジンがかかってきた印象も受けるが、ゴロチャテギによると、潮目が変わり始めたのは、10月5日に行われた第8節のラージョ・バジェカーノ戦だったようだ。
「ラージョ戦を0−1で落とした後、僕らは転換期を迎えたと思う。流れを変える必要があると話し合い、ここ数試合は、単に戦いに臨むというのではなく、まるぜ明日がないかのような姿勢で臨んできた。その結果、対戦相手も僕らを打ち負かすのが難しくなっているのが見て取れる。順調ではなかったけれども、多くの選手がレベルアップしている実感がある。それは結果にも表れているし、今後はさらに良いラ・レアルが見られるだろう」
また、自身が挙げた後半アディショナルタイムの劇的ゴールは、今季に入ってレアル・ソシエダのトップチームデビューを飾ったゴロチャテギにとって、嬉しい初ゴールでもある。自身のプレースタイルもあってか、練習中も含めて「チームメイトからは僕が最も得点が少ない選手だと言われているんだ」と明かしたゴロチャテギは、「多くの人が、僕がシュートをスタンド飛ばすだろうと思ったかもしれないね。幸いにもゴールに入り、とても嬉しい気分だよ」と正直な心境を打ち明けただけでなく、次のようにチームメイトとのエピソードも語った。
「特に今週のトレーニングでは、僕の得点力不足について、チームメイトからからかわれていたんだ。得点の少なさを指摘されてきたんだけど、この試合の後、僕は『この日のために温存していたんだ』と伝えたよ」
同時に、ゴロチャテギはレアル・ソシエダのファンに対して、「ファンの歓迎は信じられないほどで、鳥肌が立つほどだった。2度のリードを追い付かれようとも、ずっと応援をし続けてくれたんだ。だから、このゴールはファンのみんなのものだよ」ともコメント。「今日の結果は僕個人にも、チームにも自信を与えてくれるはず。これからは上に向かっていくだけだ」と意気込んだ。
【ハイライト動画】今季初のバスク・ダービーは劇的結末!