樋口一葉の五千円札が「13万5000円」で落札! ATMから出てくるかもしれない“レア紙幣”の特徴とは?

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2025年11月03日 21:50  All About

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樋口一葉の五千円札がオークションにて13万5000円で落札されました。普通に利用するとただの五千円ですが、“ある部分”を確認することで額面を超える高値となるケースがあります。そのポイントとは? ※画像:PIXTA(画像はイメージ)
今でも多く流通し利用されている樋口一葉の五千円札。徐々に津田梅子の五千円札へと切り替わってきているものの、決して珍しい紙幣ではなく、お釣りで受け取ることもしばしばあるでしょう。

そんな樋口一葉の五千円札が、2025年10月11日に入札が締め切られた第125回入札誌「銀座」にて、13万5000円(手数料込みで15万7275円)で落札されました。なぜ高額で落札されたのでしょうか。そのカギは、“記番号”にあります。

樋口一葉の記番号は黒色と褐色がある

今回落札された五千円札で最初に目が行くのは、紙幣の左上と右下に記載のある記番号(アルファベットと数字)の「000001」という番号でしょう。この数字に着目することはもちろん大切で、プレミアムが付く紙幣の特徴の1つです。

しかし、この紙幣の場合、1番という理由だけで13万5000円になったわけではありません。さらなるポイントが記番号の“色”にあります。

実は樋口一葉の五千円札には、記番号の色が黒色と褐色の2種類があります。黒色のものは2004年11月1日から発行されたもので、褐色は2014年5月12日から発行されたものです。

今回落札された五千円札は黒色、つまり初期発行のもの。一般的に、何度も記番号の色を変えて発行されている紙幣の場合、初期発行のもののほうが高値となるケースが多いです。

さらに、記番号の最初のアルファベットが「A」となっています。樋口一葉の五千円札までは、Aから始まる紙幣がもっとも初期に発行されたものです(津田梅子の五千円札はAAが初期発行)。落札された紙幣は、Aから始まっているため、2004年の初期発行のものといえ、この点がさらにプレミアムを付けたと考えられます。

今なら津田梅子の五千円札の初期発行は見つかるかも

こうした初期発行で、かつ数字の部分に人気のある紙幣は、高値となるケースが多いです。樋口一葉の五千円札の場合、発行からすでに21年ほど経過しているため、今から探すのは難しいですが、津田梅子の五千円札であれば珍番号や初期発行のものを探すことは可能だと思われます。

特にゾロ目や階段(123456)といった珍番号は、ATMからひょこっと出てくることも十分あり得ます。発見したら、大切に保管しておくことをおすすめします。年数が経過すればするほど価値は高まる可能性があります。

なお、これは五千円札に限ったことではなく、千円札、一万円札でも同様なので、紙幣を見たら記番号を確認するクセはつけておくと、お宝に出会える可能性はさらに高まるといえるでしょう。

<参考>
第125回入札誌「銀座」Lot番号:583 樋口一葉5000円札 黒番 1桁 A000001M | UNC

伊藤 亮太プロフィール

慶應義塾大学大学院商学研究科修了。一般社団法人資産運用総合研究所代表理事。ファイナンシャルプランナーとして、家計・保険等の相談、執筆、講演、大学講師を主軸に活動。大学院時代の専門は社会保障で、経済・金融に関する解説も得意。コイン収集マニアの一面も。
(文:伊藤 亮太(株式・ファイナンシャルプランナーガイド))

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