林力さん死去、101歳=ハンセン病家族訴訟の原告団長

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2025年11月11日 18:02  時事通信社

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時事通信社

林力さん
 同和問題やハンセン病を巡る人権教育に取り組み、ハンセン病元患者家族訴訟で原告団長を務めた元九州産業大教授の林力(はやし・ちから)さんが8日、胃がんのため福岡市の自宅で死去した。101歳だった。葬儀は近親者で済ませた。喪主は長女の古長美知子(こちょう・みちこ)さん。

 福岡市の小学校教諭だった1957年、市同和教育研究会を設立。福岡県同和教育研究協議会会長を務めたほか、九産大では人権教育をテーマに教えた。

 林さんの父はハンセン病患者で、国の隔離政策で患者の家族も差別や偏見の被害を受けたとして、2016年に損害賠償を求めて提訴した。

 この訴訟で熊本地裁は19年6月、家族の被害についても初めて国の責任を認める判決を言い渡し、国は控訴を断念した。判決後の同年7月、林さんは他の原告らともに安倍晋三首相(当時)と面会し、国の総力を挙げて教育や啓発などに取り組むよう求めた。 

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