
11月9日、元兵庫県議で今年1月に亡くなった竹内英明さん(享年50)に対する名誉棄損の疑いで、政治団体「NHKから国民を守る党」党首の立花孝志容疑者(58)が逮捕された事件。11日には、同党所属の齊藤健一郎参院議員(44)が自民党との会派を解消するなど、余波が広がっている。
「竹内さんは、兵庫県の斎藤元彦知事(47)をめぐる内部告発文書問題を調査する百条委員会のメンバーでした。立花氏は昨年11月の県知事選で、斎藤氏の再選を目的とした『二馬力選挙』を展開しましたが、選挙期間中、立花氏はYouTube動画でなどで、竹内さんについて“デマを流している”などの主張を繰り返していました。
立花氏は、立候補した昨年12月の大阪泉大津市長選の街頭演説で、『(竹内さんが)警察の取り調べを受けているのはたぶん間違いない』などと発言。さらに、竹内さんの死後の今年1月19〜20日にかけて、SNSや動画サイトで『昨年9月ごろから兵庫県警からの継続的な任意の取り調べを受けていました』『どうも明日逮捕される予定だったそうです』と発信したことが、竹内さんの名誉を傷つけたとされています。
当時兵庫県警の村井本部長が、竹内さんに対する県警の取り調べや逮捕に関する立花容疑者の主張を“事実無根”と完全否定。この見解を受けて、立花氏は自身の主張を謝罪していましたが、今年6月に竹内さんの妻から刑事告訴されていました」(社会部記者)
立花氏はこれまで、NHKの契約者の個人情報を不正に入手し、ネットに投稿したとして、’23年に有罪判決(懲役2年6カ月、執行猶予宇4年)を受けている。執行猶予中の逮捕ということもあり、今後の捜査の行方に大きな注目が集まっているが、どのような結果が下ろうとも、名誉棄損の疑いが持たれた今回の発言以外に、立花氏が竹内さんに向けて発した心ない言葉が消えることはない。
|
|
|
|
たとえば、立花氏が今年2月23日にYouTubeで公開した動画。動画は、兵庫維新の会に所属していた県議が、立花氏に非公開の情報を流出させていた問題について、立花氏が見解を述べる内容だった。
「兵庫県知事選公示日の昨年10月31日、百条委のメンバーでもあった元維新の増山誠県議が立花氏に会い、同月25日に非公開で行われた百条委の音声データ、告発文書を作成した元県局長の男性(’24年7月に死去)の個人情報を提供。11月1日には、同じく元維新の岸口実県議が複数人で立花氏と会い、“竹内県議が斎藤知事をハメた黒幕”とする怪文書を手渡しました。この“黒幕”文書は、立花氏がSNSなどで発信し、竹内さんに対する誹謗中傷を過熱させる大きな原因となりました」(在阪記者)
立花氏は2月の動画で、これらの情報提供を「正義の告発」だとし、増山氏、岸口氏らが維新を除名されたことについて異論を唱えた。そして、内部告発文書に端を発する一連の兵庫県問題で、関連人物が3人も亡くなっている状況について、立花容疑者は「俺たちが叩いたから」とした上で、こう訴えていた。
「3人ほど亡くなったわ。そやけど、それはしゃあない。政治は戦いやねんて。負けた方は死んでいくねんて。ほんまはそら死ななくてええで。でも弱い奴はしゃあないやんか」
「誹謗中傷されたぐらいで死ぬんやったら最初から政治家なんか目指すな。公務員するな。迷惑じゃ。それぐらいのことを言える人じゃないとこれからの政治引っ張って行かれへんで」
|
|
|
|
そんな立花氏の“支え”も受けて再選した斎藤知事は11日の会見で、今回の逮捕に関する所感を問われ、以下のように話した。
「繰り返し述べさせていただいてる通り、報道では承知をさせていただいておりますけども、個別の事案である本件については捜査中であるということからコメントは差し控えさせていただいている」
兵庫県知事選からまもなく1年。立花氏は逮捕されたが、斎藤氏がこのまま“ノーコメント”でよいのだろうか?
動画・画像が表示されない場合はこちら
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
Copyright(C) 2025 Kobunsha Co., Ltd. All Rights Reserved. 記事・写真の無断転載を禁じます。
掲載情報の著作権は提供元企業に帰属します。