JR東日本、上野駅を「文化創造 HUB」舞台に! 「Suica」機能も活用

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2025年11月11日 21:40  マイナビニュース

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JR東日本は11日、上野駅を「文化創造 HUB」として位置づけ、駅を起点に人とまち・地域を結ぶ共創型まちづくりを推進すると発表した。グループ経営ビジョン「勇翔 2034」に掲げるライフスタイル・トランスフォーメーション実現に向けた施策の一環で、「Beyond Stations 構想」のモデル駅として2026年春に整備を完了する予定だという。


上野駅は東京と地域を結ぶ北の玄関口としての歴史を持ち、文化施設が集中する街の中心に位置している。JR東日本は、駅の「つなげる(HUB)」機能を強化し、文化を通じて人とまち、地域を結びつける新たな価値を創造するとともに、「Suica」機能を活用してアートと歴史、下町や伝統芸能などを特色とする「文化回遊廊」を形成し、駅からまちへのシームレスな移動と文化体験の循環を実現する社会の構築をめざすという。



2026年春には、グランドコンコースに同社最大級となるゼロカーボンメディア「UENO CANVAS」(約75平方メートル)と、ショールーミング空間「UENO ZERO」(約225平方メートル)を整備。照明・映像・音が調和する新しい鑑賞空間を創出し、東京や地域の文化的価値を発信する拠点とする。上野広小路口ビジョンやポレイア広場といった既存の文化発信拠点とも連携し、駅全体をリアルな「文化創造HUB」として一体運用する。

デジタル面では、「Suica」機能を軸に「えきまち一体のシームレスな移動と文化体験が可能な社会の実装」を進める。具体的には、改札通過情報と連動し、チケット購入サイト「JRE MALL チケット」でイベントチケットをシームレスに購入できるしくみを提供。台東区や地域文化施設と連携し、デジタルスタンプ「エキタグ」など、まちとデジタルでつなげるサービスの拡充により、まちへの回遊促進も図る。「JR東日本アプリ」で「アトレ上野」を含む駅構内の混雑状況を可視化し、来訪者の滞在・回遊の時間価値も高めるとしている。



アート面では、猪熊弦一郎氏作の壁画『自由』や平山郁夫氏原画・監修のステンドグラス『昭和六十年春 ふる里・日本の華』の修復と再設置を進めるほか、東京藝術大学との連携による作品解説ツアーや案内サインの整備、アーティストと支援者を結ぶマッチングの構築などに取り組み、上野駅全体でアートを通じた共創と回遊体験を促進する。



観光面では、訪日客が多い上野・浅草エリアに対応し、上野駅の「JR EAST Travel Service Center」について「上野の桜」をモチーフに刷新。「UENO CANVAS」で地域と連携した情報発信を行い、街歩き、アート鑑賞、食文化体験、伝統芸能を組み合わせたナイトツアーやナイトマルシェを実施して夜の上野の魅力を発信する。手荷物預かりやホテル配送などのサービスも拡充し、駅をまちと来訪者をつなぐ案内役としての機能を強化する。


駅を拠点に地域と連携した「つながる産直市」も実施する。鉄道輸送サービス「はこビュン」で新鮮な食材を直送するほか、試飲・試食や生産者との交流、伝統文化の鑑賞体験などを組み合わせ、地域の食や工芸を発表する場としても活用する。(佐々木康弘)

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