大阪高検=大阪市福島区 36人が死亡した京都アニメーション放火殺人事件で、殺人罪などで一審死刑判決を受けた後、自ら控訴を取り下げ確定した青葉真司死刑囚(47)について、大阪高検が取り下げは「有効」とする意見書を大阪高裁に提出していたことが11日、関係者への取材で分かった。
青葉死刑囚は昨年1月の一審判決を不服として控訴したが、今年1月に自ら取り下げ判決が確定。しかし、弁護人が「一時的な衝動で死刑を確定すべきではない」として、取り下げの効力を争う申し入れ書を同高裁に提出していた。
これに対し、高検は意見書で「(青葉死刑囚は)取り下げたことを認識しており、訴訟行為能力に問題はない」という趣旨の反論をしている。
判決によると、青葉死刑囚は2019年7月18日、京都市伏見区の京アニ第1スタジオに放火。建物を全焼させ、中にいた社員ら70人のうち36人を殺害、32人に重軽傷を負わせた。