オダギリジョー「ダメな人を演じればNO・1」太鼓判に「社会不適合者と自覚」

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2025年11月12日 19:55  日刊スポーツ

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映画「兄を持ち運べるサイズに」プレミア上映会
に登壇したオダギリジョー(撮影・村上幸将)

オダギリジョーが12日、東京・TOHOシネマズ新宿で行われた映画「兄を持ち運べるサイズに」(28日公開)プレミア上映会に登壇。16年「湯を沸かすほどの熱い愛」でもタッグを組んだ中野量太監督から「僕が知っている中では、ダメな人を演じればNO・1」と太鼓判を押され、苦笑いした。


「兄を持ち運べるサイズに」は、20年「浅田家!」以来5年ぶりとなる中野量太監督の新作。作家の村井理子氏が実際に体験した数日間をまとめたノンフィクションエッセイ「兄の終い」を元に、絶縁状態にあった実の兄の突然の訃報から始まる家族のてんてこまいな4日間を描いた原作を、同監督が脚本も手がけて映画化。同監督が村井氏に取材し、原作にはないエピソードを引き出し、自身のオリジナル要素も加えた。


オダギリは、主演の柴咲コウが演じた理子を幼い頃から振り回してきた、自分勝手な兄ちゃんを演じた。妹に金を無心し、満島ひかりが演じた元嫁・加奈子に三くだり半を突きつけられる役どころだ。「湯を沸かすほどの熱い愛」でもダメな父を演じたが、中野監督から「今回の役は、オダギリさんピッタリですよ」と言われたと明かした。「どういう捉えられ方をしているんだと。ダメなところはいっぱいあるし、社会不適合者と自覚しているんですけど、役だからこそ許されない部分を許して欲しいなと思って演じました」と笑いながら振り返った。


中野監督からは「今回はダメだけじゃなくて、素敵なものを表現しないといけない。ダメを演じられる人は、たくさんいるけれど、最後の優しさまで演じられるのはオダギリさんしかいない」とキャスティング理由も明かされた。オダギリは「この場にいる人。ほとんど嫌悪感、持つんでしょ? 嫌だなと思います」と言い、笑った。


さらに「堂々と言うことではないかも知れないけれど、原作、読んでないんですよ!」と声を大にした。その上で「お兄さんのことを、あまりに知ってしまうと、気を使うと思った。中野さんの作った兄を追いかけたかった」と狙いを口にした。中野監督から「全然、風貌は違うけど、オダギリさんがお兄ちゃんに見えて、しょうがない」という村井氏のコメントを伝えられると「村井さんに、そう言っていただけたのがうれしかった」と笑みを浮かべた。


この日は、兄と加奈子の娘で両親離婚後は母と暮らす満里奈を演じた青山姫乃と、2人のもう1人の子供で最後まで兄と暮らした息子・良一役の味元耀大も登壇した。

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