【長嶋茂雄お別れの会】松井秀喜氏「この期に及びまだお願いが」4度の“ありがとう”に思い込め

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2025年11月21日 19:06  日刊スポーツ

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お別れの言葉を述べる松井氏(撮影・滝沢徹郎)

<ミスタージャイアンツ 長嶋茂雄 お別れの会>◇21日◇東京ドーム



さよならじゃない−。6月3日に89歳で死去した故長嶋茂雄巨人名誉監督をしのぶ「ミスタージャイアンツ 長嶋茂雄 お別れの会」が21日、東京ドームで催された。参列した関係者は約2800人。「お別れの言葉」を述べたソフトバンク王貞治球団会長(85)は「長嶋茂雄さんは永久です」と伝え、元巨人でヤンキースGM付特別アドバイザーの松井秀喜氏(51)も、心の中で対話が続くことを願った。


   ◇   ◇   ◇


松井氏は運命を感じずにはいられなかった。11月21日。長嶋さんが92年ドラフト会議で4球団競合の末、松井氏を引き当てた時の日付と同じだった。「そんないくつかの偶然さえも、必然の運命なのではないかと感じるほど、監督とのご縁はかけがえのないもの」。遺影を見つめながら恩師との絆の深さを再認識した。


長嶋さんとともに歩んだ野球人生だった。入団後まもなく始まった4番育成1000日計画。巨人の4番として活躍し、米大リーグに移籍しても2人の関係が途切れることはなかった。その全てがかけがえのない時間であり「野球人生の中で、一番大きな存在で、そして自分にたくさんのものを授けてくれた」と感謝する。


この日は、告別式の時に伝えられなかった感謝をありのまま伝えた。「私をジャイアンツに導いてくださり、ありがとうございました。大きな愛情と情熱で接していただき、たくさんのことを授けてくださり、ありがとうございました。胸を張って自分の師は長嶋茂雄だと言える幸せをありがとうございました。監督によって私の野球人生は美しく彩られました。ありがとうございました」と、4度の“ありがとう”に思いを込めた。


それでも、全てを伝えきることはできなかった。だからこそ「この期に及んでまだお願いがあります」と切り出し「私の心の中に入り込み、私との対話に付き合ってくださればうれしいです。自分の心の中の長嶋茂雄と話し合いながら、私なりの道を進んでまいります」。松井氏の心の中にミスターは生き続ける。【水谷京裕】

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