ブラックフライデーセール期間だからこそ悩ましい Googleの「Pixel Buds 2a」を試して分かったこと

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2025年11月22日 15:10  ITmedia PC USER

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Googleの新型ワイヤレスイヤフォン「Pixel Buds 2a」。写真のカラーはIrisだ

 「Pixel Buds 2a」は、Googleの新型ワイヤレスイヤフォンだ。同社の直販サイト「Googleストア」での価格は2万3800円で、カラーバリエーションはIrisとHazelの2色展開となる。


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 2024年9月に発売された「Pixel Buds Pro 2」に続く最新モデルで、Pixel Budsシリーズとしては6世代目となる。廉価版モデルとしては2世代目で、2021年発売の「Pixel Buds A-Series」以来、実に4年ぶりの新モデルとなる。


 廉価版とはいえ、Pixel Buds 2aはPixel Buds A-Seriesから大きく進化し、形状はPixel Buds Pro 2を踏襲した。また、アクティブノイズキャンセリング(ANC)を搭載するなど、Pixel Buds Pro 2と機能差が少ない印象がある。実際のところ、Pixel Buds Pro 2と比較して何が異なるのか、仕様を確認しつつ紹介していこう。


●Pixel Buds 2aのデザインとフィット感


 イヤフォンの形状としては、Pixel Buds A-Seriesから大きく変わり、ほぼPixel Buds Pro 2と同じになった。耳道に挿入後、ひねることでフィット感を調整するスタビライザー(固定用アーチ)も搭載している。


 イヤフォン自体の重さも約4.7g(Mサイズのイヤーチップを使用時)で同じだ。ちなみに、Pixel Buds A-Seriesの重さは約5.06gだったので、約0.36gほどだが軽量化されたことになる。


●ANC性能とタップ操作の使い心地


 チップセットに、Pixel Buds Pro 2と同じTensor A1を採用したことで、A-Seriesとして初めて(といってもこれが2世代目なのだが)ANCに対応した。ただ、搭載するANCは「Silent Seal 1.5」で、Pixel Buds Pro 2の「Silent Seal 2.0」よりもバージョンが低い。


 直接の比較はできてはいないが、ANCの効き具合に関しては大きな差はないように感じる。人の話声は完全に打ち消せるわけではないのだが、その分、ANC特有の圧迫感はほとんど感じない。もちろん外部音取り込みも対応する、


 Pixel Buds Pro 2は、会話を検知すると自動的に外部音取り込みモードに切り替わる「会話検知機能」を備えているが、Pixel Buds 2aは非搭載だ。切り替えはアプリ、あるいはイヤフォン表面のタップ操作で行うことになる。


 タップ操作は、シングルタップ/ダブルタップ/トリプルタップ/長押しに対応する。Pixel Buds Pro 2にはスワイプ操作で音量の調整が行えたが、Pixel Buds 2aでは省かれている。また、操作のカスタマイズこそ行えないが、長押しのみ「ANCの切り替え」か「デジタルアシスタント」を選択できるようになっている。


●音質と接続性


 肝心の音質だが、低音寄りのチューニングで力強さを感じる。この辺りは好みの問題でもあるが、やや低音が強調されており、長時間のリスニングでは少し疲れを感じる人がいるかもしれない。


 イコライザーで6つのプリセットから選べ、各周波数帯を調整できるので、聞く音楽に合わせて変更したり、自分好みの設定を探ったりしてもいいだろう。


 この他、空間オーディオにも対応する。ただし、ヘッドトラッキングには非対応だ。また、聴覚を保護するため、音量レベルや使用状況を確認できるヒアリングウェルネス機能も備えている。


 デバイスとの通信はBluetooth 5.4で、コーデックはSBCとAACに対応する。また、マルチポイントにも対応しており、スマートフォンとPC、スマートフォンとタブレットなどで同時に接続して利用できる。


 マルチポイントでの再生は、基本的に早い者勝ちだ、要するに先にメディア再生していた方が優先されるが、他のデバイスで着信があった場合には、自動的にメディア再生が停止され、着信したデバイスに切り替わる。


 なお、最近のイヤフォンでは、低遅延になるゲーミングモードを備えていることが多く、Pixel Buds Pro 2にも採用されていた。しかし、Pixel Buds 2aは非搭載だ。


 基本的にはAndroid向けのイヤフォンだが、BluetoothイヤフォンとしてはiPhoneなどでも問題なく接続できる。コンパニオンアプリがないので設定のカスタマイズなどは行えないものの、デフォルトの設定でタップ操作なども行える。マルチペアリングでAndroidスマートフォン+iPadという組み合わせでも利用可能だ。


●バッテリー持続時間は?


 バッテリーの持続時間は、ANC使用時だと最長7時間、ANC未使用で最長10時間だ。充電ケースを併用するとそれぞれ最長20時間/最長27時間になり、充電ケースで5分間充電すると、ANCオンの状態で最長1時間の再生を行える。なお、Pixel Buds Pro 2とは違い、充電ケースはワイヤレス充電には非対応で、USB Type-Cでの充電のみとなる。


●まとめ


 Pixel Buds 2aは、2万円台ながらANCやマルチポイント接続など、上位モデルに迫る機能を備えた完成度の高いイヤフォンだ。Pixel Buds Pro 2と比べると、ワイヤレス充電やスワイプ操作、会話検知機能などが省かれているものの、日常使用では不足を感じにくいレベルに仕上がっている。


 ただし、セール時にはPixel Buds Pro 2が数千円差まで値下がることもあるため、購入時期によってはPro 2を選ぶ方がコストパフォーマンスに優れる場合もある。


 実際、12月3日まで開催中のGoogle ストアのブラックフライデーセールではPixel Buds Pro 2が9200円オフの2万7600円、対するPixel Buds Pro 2aは2万3800円ながら購入すると次回以降の購入時に使える6000円のGoogle ストアポイントが付与される。


 価格と機能のバランスを見極め、自分の用途に合ったモデルを選ぶのが賢明だ。



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