現行の100円玉が驚きの「18万円」に大化け! お釣りの中に見つかるかもしれない“エラーコイン”とは!?

0

2025年11月23日 21:50  All About

  • チェックする
  • つぶやく
  • 日記を書く

All About

パッと見ると不良品にも思える100円玉が18万円になりました。不良品といえばそうですが、立派なエラーコインであるため高値となったのです。そのエラーとはめくれエラー。一体どんなエラーなのでしょうか。※画像:PIXTA(画像はイメージ)
現行の100円玉が2025年11月15日に開催された第37回銀座コインオークションで、「18万円」という高額で落札されました。一体なぜなのでしょうか?

一見不良品にしか思えない

一見不良品のような100円玉。汚れているとか、持っていたくないといった理由で、両替や早く使ってしまいたいと思う人もいるのではないでしょうか。

そんなふうにパッと見ると不良品のような現行の100円玉が、2025年11月15日に開催された第37回銀座コインオークションにおいて出品され、額面の1800倍となる驚きの18万円(手数料込みで20万9700円)で落札されました。

100円玉の裏側がめくれている

18万円で落札された実際の100円玉。表面が大きくめくれています ※画像:第37回銀座コインオークション Lot番号:699 桜100円白銅貨 昭和45年(1970) 大メクレエラー 現4 PCGS(Mint Error MS62) | EF/UNC

今回落札された100円玉は、裏面にあたる数字の「100」の記載部分がめくれています。実はこれは、“めくれエラー”と呼ばれる珍品です。人の手によって削られたものではありません(貨幣を損傷させることは貨幣損傷等取締法に基づき犯罪となりますので絶対にやめてください)。

このめくれエラーは、製造時に何らかの不具合によって発生したもので、そのまま市場に流出したと考えられます。

今回落札された100円玉ほど大きくめくれているものは、なかなか珍しいと言えます。通常は数mmだけめくれているといったエラーが多いからです。

銀座コインオークションでも、“大メクレエラー”と表記されているように、このエラーコインはめくれエラーの中でも珍重されてよい部類に入るのではないでしょうか。

しかも、貨幣鑑定機関PCGS(Professional Coin Grading Service:世界でも評判の高いアメリカの第三者格付け鑑定会社)によって、Mint Error(貨幣を製造する過程で発生したミス)のお墨付きも得ていますし、MS62と未使用レベルの評価を得ています。

どのようなエラーかという点と、どの程度の美しさを保っているかが評価を決めることになるため、いずれの点からも高い評価となり、額面の1800倍で落札されたと考えられます。

不良品であるのは確かだが高値が付くため保管すべし

汚かったり、少しでも不良品と見えるコインは、早く使ってしまいたいとか、両替したいと思う人もいるかもしれません。しかし、今回の落札結果から分かる通り、実は珍品で高額となる場合もあります。

そのため、お釣りでもらったコインで何か変だなと感じた時は、エラーコインではないかと疑ってみましょう。

今回落札された100円玉は昭和45年発行のものでした。現行のコインのうち、エラーであるものは昭和時代のものが多い傾向にあります。逆に言えば、新しいものほどエラーコインが見つかる数は少ないため、さらに高額となる可能性があります。

世の中には一般の人にはあまり知られていないエラーコインが多数見つかっています。偶然見つかることが多いため、あなたの手元にも転がりこんでくることがあるかもしれません。

<参考>
第37回銀座コインオークション Lot番号:699 桜100円白銅貨 昭和45年(1970) 大メクレエラー 現4 PCGS(Mint Error MS62) | EF/UNC

伊藤 亮太プロフィール

慶應義塾大学大学院商学研究科修了。一般社団法人資産運用総合研究所代表理事。ファイナンシャルプランナーとして、家計・保険等の相談、執筆、講演、大学講師を主軸に活動。大学院時代の専門は社会保障で、経済・金融に関する解説も得意。コイン収集マニアの一面も。
(文:伊藤 亮太(株式・ファイナンシャルプランナーガイド))

    前日のランキングへ

    ニュース設定