00年のジャパンCを制したテイエムオペラオー(撮影:高橋正和) ジャパンCの1着賞金は99年まで日本ダービー、有馬記念と同額だった。しかしながら00年にジャパンCが2億5000万円まで増額されて国内最高となった。この年のジャパンCを制したのはテイエムオペラオー。単勝1.5倍の圧倒的1番人気に応え、GI・5勝目を手にした一戦を振り返る。
この年のジャパンCは1強ムードだった。1.5倍で1番人気のテイエムオペラオーは目下GI・3勝を含む6連勝中。古馬となって負け知らずで「オペラオー時代」の到来を告げていた。続く2番人気は8.9倍で「ゴドルフィンの刺客」ファンタスティックライト。以下、皐月賞と菊花賞を制したエアシャカール、日本ダービー馬のアグネスフライト、宝塚記念と天皇賞(秋)で2着のメイショウドトウが続いた。
レースは前半1000mが63秒0の超スローペースとなった。行きたがる馬もいる中、テイエムオペラオーは中団前寄りで脚をためる。これを見るようにファンタスティックライト。3歳のエアシャカールとアグネスフライトは後方で脚をためた。迎えた直線、逃げたステイゴールドの脚色が鈍り、好位追走のメイショウドトウが先頭に立つ。これに並びかけたのがテイエムオペラオー、そしてファンタスティックライトだ。残り100mからは3頭の叩き合い。最後は真ん中のテイエムオペラオーが内外の2頭を凌いで先頭でゴール。持ち味の勝負根性を発揮し、5つ目のGIタイトルをつかみ取った。
この勝利によってテイエムオペラオーの総獲得賞金は12億円を突破。スペシャルウィークを上回り「世界賞金王」となったのだった。