
【写真】“防風鈴”キャスト・水上恒司×木戸大聖×綱啓永×JUNONが集結! 撮り下ろしソロカット
■綱啓永「よりキャラクターの細かい感情の動きが表現されているのが実写の魅力」
街の外から風鈴高校にやってきたケンカだけが取り柄の孤独な高校1年生・桜遥(水上)は、同校の生徒が“防風鈴=ウィンドブレイカー”と呼ばれ、街を守る存在として住民たちから頼りにされていることを知る。桜は戸惑いながらも防風鈴のメンバーとして、仲間と共に奮闘。ケンカに弱いが桜の初めての友人となる同学年の楡井秋彦(木戸)、仲間想いの一面を持つ蘇枋隼飛(綱)、長身を生かしたパワーで他を圧倒する杉下京太郎(JUNON)、3年生で防風鈴の四天王の一人・柊登馬(中沢元紀)、総代の梅宮一(上杉柊平)らとともに、敵対チームの“獅子頭連”との戦いや、桜や仲間たちの変化が描かれる。
原作ファンだったという綱は本作の魅力について、「やっぱり、キャラクターの個性がはっきりしているところです。それぞれのキャラクターが魅力を持っていて、一緒にいてもバランスがいいんです。防風鈴の桜、楡井、蘇枋、杉下、柊、梅宮の6人、獅子頭連の兎耳山丁子(山下幸輝)、十亀条(濱尾ノリタカ)の2人のバランスがすごくステキ。実写ではよりキャラクターの細かい感情の動きが表現されているので、それが実写の魅力だなと思っています」と語る。
そんな個性豊かなキャラクターを実写化するにあたり、スタッフ陣は原作を踏襲しつつもコスプレにならないことを重視し、キャラクターと俳優陣のケミストリーを目指しキャスティングを行った。本作で桜役の水上は、オッドアイのカラコンを装着し、桜の白黒のヘアスタイルに合わせて地毛を半分、1週間に1度ブリーチして染め上げ撮影に臨んだ。
「衣装合わせの時点では、僕も髪の毛をまだ染める前だったので、これがどれぐらいなじんでいくのか不安ではありました。でも、衣装さんも、ヘアメイクさんも、監督も、それぞれの立場でみんなが意見を出しあっていたんです。この人たちと一緒に船に乗っていくんだなと思える充実した話し合いができて、一緒にキャラクターを作り上げることができました」と振り返る水上。とはいえ、髪への負担は大きかったようで、「いまだにちょっと毛先が痛んでいます(笑)。半分だけクセの出方が違うんです」と苦笑。3人も「そうだよな」と納得していた。
|
|
|
|
■JUNON、初の映画撮影は「アーティスト活動にも通じるところがあり学べてよかった」
木戸が演じた楡井は、水上いわく「この4人のなかで1番ベーシック」だという。金髪と学ランの下の派手なシャツ、薄い色のサングラスが印象的だが、劇中ではこのビジュアルにも変化が。「最初は“チャラ”楡井といった感じで、サングラスのレンズの色や柄シャツの色を衣装合わせでいろいろと試して選びました。登場シーンは原作ファンの方がイメージする楡井に近いと思いますが、途中で髪型が変わるんです。そういう部分に楡井の心境の変化が出ていていいなと思っています」。
JUNONが演じる杉下は長髪がトレードマーク。自身でもこれほど長髪にしたことはなかったそうで、「ウィッグを最初につけた時はびっくりしましたね。僕はよく妹と似ていると言われるんですけど、鏡で見たら“妹”そのものでした(笑)。なので、ちょっと既視感はありました」と明かした。
そんなJUNONは本作で俳優デビュー。BE:FIRSTとして音楽のフィールドで活躍してきたJUNONも映画出演前から原作を読んでおり、本作への出演について「お話をいただいた時はとても驚きましたが、素直にうれしかったです」と喜びを口にしている。初挑戦の俳優業については「映像作品を見ることは好きなので、芝居に対する興味はありました」と明かし、「自分が演技に挑戦することでアーティストとしても、表現力の部分でいろいろと得られるものがあるんじゃないかと思っていたんです。なので、撮影はすごく楽しみでした」と笑顔を見せた。
日ごろミュージックビデオなどの撮影も行うJUNONだが、映画撮影は「本当にいろいろな角度から何カットも撮ることや何回も同じ演技をすることの難しさや大変さを知って、集中力がすごく必要だなと思いました」と振り返る。その上で「どんな角度から撮られても違和感なくみせることの大事さは、アーティスト活動にも通じるところだと思うので、学べてよかったなと思います」と充実感をにじませていた。
|
|
|
|
アクションシーンのなかでも見どころといえるのが、風速25m/s超の爆風を吹かせたというウィンド・アクション。JUNONは「普通に生活していてもあれだけ風が強い日はないってくらい、歩くのにも影響がでるくらいの強さでした」と振り返り、「(杉下役のウィッグの)生え際が見えてしまわないかと、すごく心配でした。髪の毛の影響で撮り直したりもしました」と撮影の苦労を明かす。
そんな並々ならぬ撮影の合間に、キャスト陣は沖縄ならではの場所も訪れることができたそう。綱は「オフの日にアメリカンビレッジに行ったんですが、すごくよかったです。撮影中も沖縄の雰囲気を感じていたんですが、アメリカンビレッジにいると、より沖縄感を体で味わうことができました」と思い出を語った。
■水上恒司が感じた“桜”の愛おしさ 木戸大聖が明かす“楡井メモ”の秘密
『ハケンアニメ!』(2022)で日本アカデミー賞優秀脚本賞を受賞した政池洋佑、みずみずしい青春劇を描き出す『ブルーピリオド』(2024)の萩原健太郎監督がタッグを組んだ本作では、“圧倒的な熱量”を持つ不良映画を目指したという。本作では、醍醐味ともいえるアクションはもちろん、高校生たちの一人一人の心の動きも丁寧に描かれ、観る人の心を揺さぶる。
水上演じる主人公の桜は、これまで厄介者扱いされてきた過去があり、不良が街のヒーローとして受け入れられていることだけでなく、自分が仲間として人とつながることにも戸惑いがあった。仲間たちとの関わり合いのなかで、少しずつ自分と向き合っていく桜。水上はそんな桜に対し、「人ってそんなに簡単に変わらない」ということに共感したという。
|
|
|
|
桜とは対照的に、木戸が演じた楡井は自身の好奇心や憧れが全面に出た素直なキャラクター。その憧れは、情報通の楡井が手に持つ“メモ”に記されている。原作ファンにもおなじみの“楡井メモ”のお気に入りを木戸に聞くと、「楡井が最初に桜を目にしたときの闘いの描写が、全部スケッチされているところです。あの躍動感のある動きがすごいんです」と紹介。さらに「桜が楡井メモをめくるシーンがあるんですが、実は本作では出てきていない原作のキャラクターが描かれていて、ちらっと見えるかも(笑)。原作ファンの方には気づいてもらえるかなと思います」と明かしてくれた。
キャストたちが魅力的なキャラクターとなって躍動する本作が、いよいよ公開。完成を観た木戸は、「防風鈴と獅子頭連が最初は正義と悪のように描かれますが、登場人物一人一人のバックボーンや戦う意味、守る意味というものがしっかりとあって、最終的には防風鈴だけでなく、獅子頭連側の気持ちもわかったりするんです」と見どころを語る。
水上は「これまでは、血生臭い不良映画に魅了されてきたと思うんです。そうしたものと比べると、この作品はギャップがあると思いますが、キャスト、スタッフ全員の総力が結晶となって、この令和の時代におけるメッセージというところも含めて、新たな不良映画になったんじゃないかなと思います」と自信をのぞかせた。
(取材・文:齊藤恵 写真:高野広美)
映画『WIND BREAKER/ウィンドブレイカー』は、12月5日より公開。

