
「エアコンはこまめに切るより、つけっぱなしの方が電気代を抑えられる」という説はすっかり定着していますが、果たして冬の暖房でも同じなのでしょうか。また、“こまめに切る”といっても、どれくらいの外出時間なら切った方がお得なのか、“境界線”が気になる人も多いはずです。
そこでこの記事では、エアコンメーカーの実験データを基に、こまめに電源をオン/オフする場合とつけっぱなしにした場合の電気代を比較し、どの程度の外出時間なら電源を切った方がいいのか、その目安を分かりやすく紹介します。
●エアコンは運転開始時が最も電力を消費する
エアコンのつけ始めは、室内温度と設定温度の差が大きいため、フル稼働して設定温度に近づけます。そのため多くの電力を消費します。設定温度に到達すると、温度を維持するためだけの安定運転になるため、消費電力は抑えられます。
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東京を例にすると、夏場の場合は外気温35度のとき、設定温度を27度にするとその差は8度。しかし冬場の場合は外気温7度のとき、設定温度を22度にするとその差は15度になります。つまり冬場の方が多くの電力を消費するため、フル稼働の回数を減らすことによる節電効果は高くなります。
●「つけっぱなし」と「こまめに入り切り」の消費電力量を比較
ダイキン工業が実施した実験結果から、24時間「つけっぱなし」にした場合と、1日の想定生活スケジュールに合わせて「こまめに入り切り」した場合の消費電力量を比較したグラフを紹介します。
24時間「つけっぱなし」にした場合
つけっぱなしなので、温度は安定しています。前日の23時から翌朝の6時までの就寝中の消費電力量は3.5kWh、6時から18時までの日中の消費電力量は5.7kWh、18時から23時までの夜間の消費電力量は3.4kWhとなっています。
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想定スケジュールに合わせて「こまめに入り切り」した場合
想定スケジュールでは7時から23時の間に、30分(複数回)、1時間、2時間の外出によって、エアコンの電源を切っています。
グラフの室温変化を見てみると、エアコンを切ることで室温が下がるため、エアコンのオン/オフで、上下動を繰り返していることが分かります。
就寝中は切っているため消費電力量は0.3kWh、6時から18時までの日中の消費電力量は30分4回、1時間1回の切る時間を含んで8.9kWh、18時から23時までの夜間の消費電力量は2時間の外出時に切りにして2.4kWhとなっています。
上記の表では、消費電力量(電気代)が少ない方を黄色にしています。就寝中はエアコンを切っている方が少ないのは当然ですが、30分の外出4回と1時間の外出1回の時にエアコンを切っている「こまめに入り切り」の方が「つけっぱなし」よりも電気代が高くなっています。
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一方、2時間の外出時にエアコンを切った夜間の「こまめに入り切り」の方は、「つけっぱなし」よりも電気代が安くなっています。
●30分〜1時間程度なら「つけっぱなし」、2時間以上なら「切る」
以上のことから、外出が30分〜1時間程度ならつけっぱなしのほうが電気代を抑えられる可能性が高く、2時間以上外出する場合は電源を切ったほうが節約につながると考えられます。
ただし、これらは特定の条件下で行われた実験に基づく数値です。実際の電気代はエアコンの機種や設置環境、部屋の気密性、外気温などによって大きく変わります。あくまで参考として、ご自宅の環境に合わせて判断してください。
今回紹介した実験データは外気温7.8度での検証であるため、これ以上に寒い日は、つけっぱなしにした方がさらに電気代を節約できる可能性は高くなります。反対に、気温が高めの日はこまめに入り切りした方が節約になる可能性は高いでしょう。気温も考慮しながら、エアコンの操作をしてみてください。
