画像提供:マイナビニュース 視力補正の道具という枠を超えて、眼鏡はいま"顔をつくるファッションパーツ"として進化を続けている。本特集では、主要眼鏡店に最新の傾向や注目フレーム、選び方のポイントを取材。日常使いから仕事、さらにはオンライン時代の"印象づくり"まで、いまの眼鏡に求められる要素を整理しながら、自分に合う一本を見つけるためのヒントを探っていく。
メガネの役割が変わる中、その変化をいち早く感じ取っている眼鏡店の一つが「オーマイグラス東京(Oh My Glasses TOKYO)」だ。銀座店の店長、東門怜さんによれば、度付きでも度なしでも、ファッションの一つとして、フレームの存在感や素材感を楽しむ人が目に見えて多くなっているという。
顔型やパーソナルカラーからその人ににあったメガネを提案
オーマイグラスは、2011年7月に眼鏡のオンラインストアとして創業し、2015年からは実店舗での営業もスタート。現在では、「オーマイグラス東京」のほか「麻布眼鏡堂」「MAISON OPTICAL」といった系列店を含めて全国で約30店舗を展開。自社のプライベートブランドに加え、福井県鯖江市で生産されているフレームを扱っている。なお、同社では主力のプライベートブランドの製品も日本製・鯖江産にこだわっており、品質面でも高く評価されている。
オーマイグラスでは、眼鏡選びの指針となる独自の「顔型診断」を実施。店舗によっては、肌に馴染むフレームやレンズカラーを提案する「パーソナルカラー診断」も行うなど、自分に最適な眼鏡を提案してもらえることも大きな特徴となっている。
しかしそれはあくまでも基準であり、そこにどのようなアレンジを加えていくかが店舗スタッフの腕の見せ所。「同じ診断結果でもお客様によって違うフレームを提案することもある」というように、診断結果をもとに、お客様の好みやスタッフの感覚を交えたコミュニケーションがあり、その結果として最適な眼鏡が導き出される。実際、東門店長も自身がその時かけている眼鏡をオススメすることが多いと笑顔を見せる。
「最近では、丸みの強いものやサイズの大きいものが人気」という東門店長。眼鏡のフレームは大きくプラスチック製と金属製に分けられるが、「ファンション性を求める方は、プラスチック製を選ばれる傾向にある」という。
そんな東門店長がオススメとして提案してくれたのは、越前和紙の表情を再現したという「麻布眼鏡堂 越前 AZ-803 BKBR」、高級感のあるデザインが魅力の「REAL 温故知新 若狭弐 01 X10−1756 マット」、そしてプラスチックと金属によるコンビネーションが特徴の「TYPE Caslon」の3点だ
「麻布眼鏡堂 越前 AZ-803」は、オーマイグラスのプライベートブランド「麻布眼鏡堂」の一品で、「麻布眼鏡堂」は、鯖江でも一、二を争う、質の高い工場と質の高い職人によって製造された高級ラインナップ。越前和紙をモチーフにして作られた「越前 AZ-803」は、フレームの前面部分に少しザラつきのある加工が施されているのが大きな特徴で、職人による細かな細工がより高級感を引き出している。
「REAL 温故知新 若狭弐」は、オーマイグラスで取り扱っているフレームの中でも最も高額なランクの製品。他社ブランドではあるが、鯖江産の高いこだわりが詰まった製品となっている。その大きな特徴は、正面からだと黒く見えるフレームが、角度を変えるとクリアかつマットなグレーに見えるところ。単なる黒縁のように重くなりすぎることなく、眼鏡をしっかり主張できるデザインが人気となっている。また、ヒンジの部分が独特の形状で、伸縮性に優れており、顔の幅に関わらずにフィット感の出しやすい構造となっている。
「Oh My Glasses TOKYO "TYPE" Caslon」は、オーマイグラスのプライベートブランドの一品。「TYPE」シリーズの製品は書体をモチーフに制作されており、「Caslon」は丸みを帯びたデザインで、プラスチックとメタルのコンビフレームを採用。非常にシンプルに仕上がっており、老若男女を問わず、使いやすいデザインで、メタルの部分は光沢感が抑えめになっており、落ち着いた雰囲気も人気となっている。オーマイグラスが扱う眼鏡の中でも、かなり分解する部分が多い製品で、隅々まで手入れがしやすいのも特徴。まさに東門店長が愛用しており、イチオシの眼鏡となっている。
そのほか、特徴的なラインナップとして紹介したいのが「Oh My Glasses TOKYO Orson OMG-159」。一見、シンプルでクラシカルなデザインとなっているが、リムに厚みを持たせているのが大きな特徴で、外見の存在感だけでなく、厚みのあるレンズと組み合わせてもレンズがはみ出さないという実用性も兼備している。眼鏡のデザインは、デザイナーのインスピレーションという部分も大きいが、オーマイグラスではユーザーニーズを重視しながら改良を進めることで、ファッションと機能性の両立を目指しており、「OMG-159」はその成果とも言えるデザインとなっている。
眼鏡を選ぶ際、「サイズが一番大事」だという東門店長。眼鏡を掛けたときに、レンズの中心に黒目が来るようなサイズ感がベストであり、そこから彫りの深さや眉毛の濃さなどを加味して、リムの太さなどを選んでいくのが良いとのこと。
また、眼鏡の場合、レンズにも厚み・重みがあったり、目が小さく見えてしまったりするため、条件に応じて、サイズが小さかったり、軽かったりするものを選ぶ必要がある。ただし、ファッションとして、度なしで使用する場合は、そういった制約がないので、フィーリングにあわせたメガネ選びが楽しめる。
オーマイグラスの「顔型診断」や「パーソナルカラー診断」の結果からは、これまで想像していなかったものや絶対に似合わないと思っていたものが提案され、実際に着用してみると、意外と似合うといったケースも少なくないという。眼鏡選びに悩んでいる方は、一度オーマイグラスの店頭で、診断を受けてみると、新たな世界が広がるかもしれない。
フォトギャラリー(糸井一臣)