
レスリング男子グレコローマンスタイル60キロ級で、2024年パリ五輪(オリンピック)金メダルの文田健一郎(29)が1日、18日開幕の天皇杯全日本選手権63キロ級への出場を宣言した。昨年のパリ以来、約1年4カ月ぶりの復帰戦。横浜市の母校・日体大での練習前に取材に応じた。
「この1年半、取り組んできた新しいレスリングを披露、実践できる舞台。すごく緊張もあるけど、どんな試合ができるかすごく楽しみ」。待ちに待った公式戦に感情を高ぶらせた。
昨秋に現役続行を表明後、6月の明治杯に向けて調整をしてきたが、「(9月開催の)世界選手権にはちょっと作りきれないなと思った」。復帰をさらに半年遅らせることにした。
実戦から遠ざかる不安もあった。しかし、4月には第2子が生まれて2児の父にもなった。“休養期間”は公私ともに「充実度があった」と笑顔で振り返る。多数のバラエティー番組やイベントにも出演。「金メダリストってこんなにすごくいろんなことをやるんだなって」。競技以外の経験もプラスになったという。
パリを制した種目よりも上の非五輪種目の階級で挑む復帰戦では新しいスタイルも見せる。武器の投げ技も健在だが、フリースタイルの試合から着想も得て「相手に足を取られながらも、相手の体をコントロールしたりとかっていうのはグレコにも応用できる」と文田は語る。今大会は「勝つため」から「自由にやる」レスリングをテーマに掲げる。
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来年以降は60キロ級の体を戻していく。9月には名古屋開催のアジア大会もある中、18日に30歳の誕生日を迎えるレスラーは「もう出たいし、金メダルがほしい。僕が唯一出られてない試合。しっかりそこを目指したい」と力を込めた。【泉光太郎】
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