インタビューに答える米新興企業ピュア・リチウムのエミリー・ボドイン最高経営責任者(CEO)=11月30日、東京都港区 米新興企業ピュア・リチウム(イリノイ州シカゴ)のエミリー・ボドイン最高経営責任者(CEO)が1日までに時事通信のインタビューに応じた。電気自動車(EV)の動力源として欠かせないリチウムイオン電池のサプライチェーン(供給網)で中国が支配的な地位を築く中、「新技術への移行により、中国依存から脱却すべきだ」と述べ、日本企業に協力を呼び掛けた。
同社は、独自技術で次世代電池「リチウム金属2次電池」の量産を目指している。実現すれば、より安価で長持ちする電池を生産でき、リチウムイオン電池原料のグラファイト(黒鉛)などの調達で中国への依存を断ち切れるという。
ボドイン氏は「日本が中国からの依存脱却を優先するなら、これが取るべき道だ」と強調。「新技術と新しいサプライチェーンにより、日本は電池生産で世界的なリーダーに返り咲ける」と語った。
同社はリチウム金属電池の2030年の商用化を目指している。日本での生産を見据え、早ければ今年中にも日本子会社を立ち上げる方針という。