ゆうちょ銀行は誰もが知る安心感があり、その定期貯金（一般的な銀行の「定期預金」にあたります）は、通常貯金（一般的な銀行の「普通預金」にあたります）よりも高い金利で確実にお金を増やせる方法です。
今回は、100万円がゆうちょ銀行の定期貯金で、どれくらい増えるのかを期間別に比較してみましょう。
ゆうちょ銀行の利息の増え方：「単利」と「複利」の仕組み
ゆうちょ銀行の定期貯金では、預ける期間によって利息の計算方法が変わります。【短期間の増え方（3年未満）：単利（たんり）】
単利とは、“最初に預けた金額（元金）だけに利息がつく”計算方法のこと。毎回、同じ金額に対して利息がつくので、とても分かりやすい仕組みです。
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複利とは、“ついた利息にも、次の利息がつく”計算方法です。ゆうちょ銀行の定期貯金は、半年ごとに「ついた利息」が「元金」に組み込まれます。また、次は「元金＋前回までの利息」の合計に対して、さらに利息がつくことになります。長く預けるほど、単利よりも増えるスピードがグンとアップします。
ゆうちょ銀行の定期貯金に100万円を預けた場合の利息は？【2025年11月時点】
100万円をゆうちょ銀行の定期貯金に預けた場合の、利息（税引後）を比較してみましょう。利息からは一律で20.315％の税金が引かれますので、実際に手元に残るのは税引後の利息です。【1年後（金利0.275％）】
・2750円（税引前）、2192円（税引後）
【3年後（金利0.35％）】
・1万546円（税引前）、8404円（税引後）
【5年後（金利0.4％）】
・2万180円（税引前）、1万6081円（税引後）
この結果から、5年間預けると、利息が利息を生む「複利効果」によって、受け取る利息額は1年間の単利と比べて約7.3倍（税引後）にもなることが分かります。期間を長く設定するだけで、これほどまでに利息の増え方が変わるのです。
参照：定期貯金 ゆうちょ銀行
魔法の計算式!? 資産が2倍になる期間が分かる「72の法則」とは？
先ほどのシミュレーションからも分かるように、お金は「どれだけの期間、預けるか」で増え方が大きく変わります。なぜなら、複利の力は“時間を味方につけるほど強く働く”からです。この「時間の価値」が分かるのが、有名な「72の法則」です。
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72の法則で計算すると……
・金利1％なら、「72÷1＝72年」→約72年で2倍に
・金利4％なら、「72÷4＝18年」→約18年で2倍に
このように、金利と期間のイメージが一気につかめます。
ゆうちょ銀行の定期貯金はどうなる？
2025年11月時点の最高金利は0.4％（5年）。・72÷0.4＝180年
現時点での金利では、「お金を2倍にする」のは簡単ではありません。しかし、お金を減らさず、守るという意味では、確実な置き場といえるでしょう。
72の法則が教えてくれる「お金を貯める2つのコツ」
「72の法則」は、“この金利なら、だいたい何年でお金が2倍になるの？”をざっくり教えてくれる、とてもシンプルな目安です。この考え方を知っておくと、貯金を成功させるための、シンプルな2つのコツを学ぶことができます。|
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コツ� Ь任蕕此△罎辰�り。時間と仲良く付き合う
ゆうちょ銀行の定期貯金のような安全性の高い商品は、「一気に増やすため」ではなく、安心してお金を置いておくための場所です。普通預金にあると、つい使ってしまうことがありますが、定期貯金に移すことで“触らない仕組み”が作れます。シミュレーションでも、同じ100万円でも1年より5年預けたほうが利息が約7倍という結果に。
これは劇的に増えるという意味ではなく、「使わずに寝かせておけば、時間が味方してくれる」ということ。焦らずゆっくり、お金が育つ環境をつくることが大切です。
コツ�◆Ф睛�を追いかけ過ぎず、「貯める力」を大切に
72の法則を知ると「もっと金利が高いほうがいいのでは？」と思いがちですが、金利が高い商品ほど、リスクが高くなるのも事実です。そのため、
・生活費や急な出費に備えるお金は“守る場所”へ（ゆうちょなど）
・余裕資金は“増やす場所”へ（投資など）
というように、お金の役割ごとに置き場所を分けることが安心につながります。
定期貯金の金利（現時点）だけでお金を倍にするのは現実的ではありません。とはいえ、大切なのは「使わずに貯めておける習慣をつくること」。
この習慣が身につくと、100万円、200万円と元本が育ち、利息も自然に増えていきます。その際、ゆうちょの定期貯金は、その習慣づくりを助けてくれる心強い味方といえるでしょう。
文：舟本 美子（ファイナンシャルプランナー）
会計事務所、保険代理店や外資系の保険会社で営業職として勤務後、FPとして独立。人と比較しない自分に合ったお金との付き合い方を発信。3匹の保護猫と暮らす。All About おひとりさまのお金・ペットのお金ガイド。
(文:舟本 美子（ファイナンシャルプランナー）)
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