マンションの価格上昇率が高いエリアはどこ?「都心3区」に肩を並べる23区の注目エリアも出現

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2025年12月02日 11:30  All About

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家を資産と捉えれば、生涯コストは賃貸よりも持ち家が有利。では資産性を考えたエリアの選び方とは? 今回は、マンションを家ではなく資産と捉え、物件の過去のデータ分析に基づいて、自宅選びを導きます。※サムネイル画像:PIXTA
自宅のマンションを家でなく資産として捉えれば、生涯コストでは、賃貸よりも持ち家が有利。資産性がある物件への理解度で勝敗が決まると言います。しかし、頭ではわかっていても、十分な知識や情報など判断材料がなく、いざマンション購入となると勇気を要します。

『眠れなくなるほど面白い 図解 マンションの話』(沖有人著)では、誰かの意見の集約ではなく、物件の過去のデータを分析して導かれた答えのみを伝えています。

今回は本書から一部抜粋し、過去に起きた法則性を知って、自宅選びのコツを紹介します。

マンションの価格上昇率が高いエリアはどこ?

「住まいサーフィン」で、2024年4月から2025年3月に売り出された中古マンションデータを対象に、新築時と中古売出価格を住戸単位で詳細比較し、値上がり率を算出(エリア/行政区ごと)。すると「どのエリアでマンションを購入した人が、実際にどれだけの資産価値向上を実現できたか」が、数値としておわかりいただけると思います。
新築時と中古売出価格を住戸単位で詳細比較した「値上がり率」上位 ※画像出典:『眠れなくなるほど面白い 図解 マンションの話』

圧倒的な値上がり率で1位となったのは、東京都「港区」。いわゆる“都心3区”とされる「港区」「中央区」「千代田区」が上位に名を連ねる中で、「江東区」が第3位に入っているのも注目のところです。また、子育て世帯に人気が高まっている千葉県の「流山市」も第15位にランクインしています。

大阪は梅田ブランドとうめきた開発の「北区」、都心アクセスと住環境の「西区」が人気です。マンション価格が上がったという事実は、それだけ住みたい人が多く、街としての魅力も高い場所だということ。エリア選びの参考にしてください。

自分の収入で住宅ローンはいくらまで借りられる?

ローンを組んでマンション購入をしようと考えた場合、「自分の年収だと住宅ローンをいくらまで借りられるのか」は気になるところ。そこで、年収700万円の場合に住宅ローンはいくらまで借りることができて、適正な借入額はどれくらいなのかというのをシミュレーションしてみました。

一般的に「住宅ローンは年収の7〜10倍が目安」と言われています。この場合、年収700万円だと4900万円〜7000万円です。このように、住宅ローンが年収の何倍なのかを示すものを、年収倍率といいます。この年収倍率は地域や、新築・中古でも違いがあり、新築の場合の全国平均は7.2倍。首都圏のほうが高く、7.8倍となっています。

一方で返済負担率とは、年収に対して年間どれくらいの割合で住宅ローン返済するかを示すものです。こちらは15%超〜20%以内の利用割合が最も多い統計となっています。

一般的に、余裕を持って返済できるのは20〜25%以内といわれています。物件を選ぶ際の予算把握の参考にしてみてください。固定金利と変動金利で総借入額が変わるのも重要なポイントです。

沖有人(おき・ゆうじん)プロフィール

スタイルアクト株式会社代表取締役。不動産コンサルタント。慶應義塾大学経済学部卒業後、コンサルティング会社を経て1998年に独立。日本最大級の不動産ビッグデータを活用し、資産価値に基づいたマンション購入の指針を提言。運営する「住まいサーフィン」は会員数32万人超。著書に『マンションは10年で買い替えなさい』『独身こそ自宅マンションを買いなさい』(いずれも朝日新聞出版)など。YouTube、講演などメディア出演も多数。
(文:沖 有人)

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